Environmental Eyesの最近のブログ記事

(by paco)先週の続きを書く。

尚、この話は先週8月10日に実施した【エネこみ】リアルミーティング2の内容とかぶるので、このときの音声も合わせて聞いてもらうと、理解が深まる。

前回、ロジカルファシリテーションの観点から、堀さんと孫さんの「トコトン議論」の議論の課題を解説した。実際に行われた議論に即して、どのような議論にすべきだったのかを解説した。

今回は、そもそもどのように議論すべきだったかについて書きたい。

■事前にイシューを合わせる

今回の「トコトン議論」はふたりとも、twitter上で自分の意見をかなり言い合ったいた。と言うことは、すでにどんな点で意見が食い違っていたのかが見えていたということであり、であれば、その食い違いを明確に浮き彫りするところまでは準備することが可能だった、と言うことだ。

ファシリテータの役割は、このような、事前に整理できる論点(イシュー)を明確にして、その点については、比較が容易なように準備をしてもらうという大切な役割がある。議論を始めてから、議論を通じてイシューを合わせるのではなく、事前にイシューを合わせてスタートできれば、そのほうが議論はわかりやすいし、平行線に見えることも避けられる。

では、今回の議論ではどのように合わせればよかったのだろうか。

(by paco)金曜日(2011/08/05)に、「トコトン議論」と称して、グロービスの堀義人さんとソフトバンクの孫正義さんの討論が行われた。USTREAMで中継されたので、見た人も多いと思う。

この議論を題材に、ファシリテーションとは何か、イシュー(論点)を合わせた議論とはどのようなものかについて、話したい。

■イシューを確認し、イシューを合わせる

以下は、終了直後にエネこみ@facebookでやりとりした内容からの抜粋。
http://www.facebook.com/enecomi
前半の議論が特に退屈だったという意見を受けて。

★paco
☆otowa

────────────────────────────────────
★前半の議論をやらずに済むようにするのが、ファシリテータの役割なんだよね。

(by paco)★3.11以降、だいぶ気分が変わった方もいると思いますが、状況が変わりつつあるときこそ、じっくり学んでほしい、と言うことで、受講料半額キャンペーンを行います。たくさんの方に受講していただきたく、これを機会に、友だちを誘ったりして、ぜひ受講してください。




◆受講料

現金1回払い→8400円のところ、4200円。期間中、何回でも。

chryチケットお持ちの方→通常8chry消費のところ、4chryで受講いただけます。期間中は何回でもok。

紹介→従来通り、4200円です。

学生→従来通り、1050円です。




受講申し込みは、従来通り、申し込みフォームからお願いします。期間中(6?9月(計10回))は、受講者全員が自動的に半額です。







◆「グロバルビジネスと人材」(全2回)


6月21日(火)

6月30日(木)





◆「エネルギーシフト」(全3回)


7月05日(火)

7月12日(火)

7月19日(火)





◆「官僚改革はなぜ必要か?」(全3回)

8月09日(火)





9月01日(木)

9月08日(木)

9月15日(木)

9月22日(木)

★全部の回に出席すれば、受講料が最大4万2000円、おトクになります。

<おとなの社会科>

(by paco) 2005年にスタートして、毎月1回、続けているエコエグ講座。

環境リレーションズ研究所で、環境勉強会・AIRミーティング「エコエグゼクティブ講座」を開いています。毎回、5-10名ぐらいの参加で、せまい環境リレーションズ研究所の会議室はけっこういっぱいという盛況です。

名前はちょっと厳ついですが、参加のメンバーはごく普通の会社員だったり、公務員だったり、大学生だったりという人たちなので、特に専門知識はいりません。いっしょにディスカッションしながら、環境面でものごとを動かしていくための考え方を学んでいます。

「考える」というのが中心なのですが、pacoさん主宰なので、当然、ロジカルシンキングを使っていきます。ロジックツリーでイシューを分解して、問題や解決策の全体像をつかんだり、因果の図を使って関係をつかみ、解決のプロセスや解決を困難にしているボトルネックを探していきます。

環境問題の解決には、多くのステークホルダが関わる必要があり、それぞれ利害が交錯しますから、その利害のコンフリクトをどのような考え方で克服するのか、また法律などで縛る場合の合理性や不公平をどうやって確保するかなど、具体的な考え方を探しだし、解決の仕組み作りをめざしていきます。

(by paco)今年の夏は暑いですね。すごく暑いです。熱中症でなくなる方も多くて、僕も昼夜かまわず、エアコン付けっぱなしです。エアコンがないと、命に関わる時代です。

暑いと、地球温暖化だ、と思う人が多いようですが、実はちょっと違います。

確かに地球が温暖化すれば、暑くなるわけですから、今年みたい夏は増えていくでしょう。では、去年のように、涼しい夏は、温暖化していないのでしょうか。

実は、温暖化(Global Warming)は、世界では「Climate Change」といいます。気候変動です。

気候変動といえば、暑くなる場合もあるし、寒くなる場合もあるし、雨が多くなる場合もあるし、降らなくなる場合もある。従来、気候のようすとして期待していたようなことが起きなくなり、違う状況になることを、気候変動というわけです。夏がちっとも暑くならない状況になっても気候変動、5月や11月に台風がしょっちゅう来るようになっても気候変動です。その意味でいえば、涼しかった去年の夏も、気候変動のように感じられました。

ただし、「気象」変動ではなく、あくまでも「気候」変動なので、今日昨日の雨の量、気温、ということではなく、8月平均の気温があがってきたね、というようになって、はじめて気候変動と言えます。

(by paco)僕が監事を務めているNPO法人環境リレーションズ研究所。ここでほんの一時期ボランティアをしてくれていたヨッシーが、その後、結婚して、茨城県で新規就農しました。環の花農場です。
http://www.geocities.jp/wanohananouen/

就農1年目の去年の春から、彼らの応援の気持ちもあって、野菜と卵を買っているのですが(卵野菜セット)、この1年で僕がつくる料理がかなり変ったことに気がつきました。

ざっくり言って、手抜きをするようになりました。凝った料理をつくらなくなった。ありゃりゃ。

料理が嫌いになったりめんどうになったわけではないようです。野菜がおいしいのでした。野菜自身に味があるので、なるべく料理はシンプルにする。おひたし、さっと炒めて塩コショウ、それもひとつの野菜だけでつくり、あえてほかの野菜と混ぜない。

以前は、野菜を炒めるときも、白菜とにんじんともやしを炒めて、片栗粉であんにして、味付けもブイヨンを入れたりしていました。今はそんなことはほとんどしなくて、せいぜい、野菜の前に油でガーリックを炒めて香りを出して、というぐらいになりました。

(by paco)敬愛する安井至先生のウェブサイト「市民のための環境学ガイド」に興味深い記事が載りました。

中長期ロードマップヒアリング 05.15.2010」

この中に、2009年、日本のCO2排出が大幅に減り、京都議定書の約束削減量である1990年比-6%に対して、あと0.6%削減で目標達成できる、と言うものでした。

え?なんで???

上記サイト見れば、答えは簡単。景気悪化と、燃料代の高騰です。日本のGDPがマイナス成長になっているので(2008年度 -3.7% 、2009年度 -1.9%)、エネルギー使用量も減って当然ですが、そこに加えて燃料の高騰が聞いているわけです。現在は原油価格は比較的落ち着いていますが、じょじょに価格が上がっていて、ガソリン価格でいえば、昨年後半は120円前後まで下がったのに、今は150円近い価格になっています。ガソリン代が上がれば、クルマの利用は控えられ、運輸部門からのCO2は削減される。

さらに、プリウスなど低燃費車の普及や省エネ型住宅の普及などもじょじょに聞いてきていることが示唆されています。

今、経済対策をかねて、エコ商品への買い換え促進が進められていますが、再び景気が上向いたときに、これがどのぐらい効果を発揮しているのかが示されると思いますが、そのあたりの分析も安井先生グループがたくみにやってくれそうで、たのしみにしています。

(by paco)月1回、行っている環境勉強会「エコエグゼクティブ講座」、5月は明後日11日火曜日に行います。テーマは「ESCO」。

<おとなの社会科>と同様のクォリティですが、お値段はぐっとお安く設定しています。NPO主宰なので、理解を広めることが重要、ということで、このようにしているので、気軽にお出でください。

★エコエグ講座「ESCOとは何か?」
→2010年5月11日(火) 19:00--21:00

「ESCOとは何か?」
*省エネコンサルティング&オペレーションビジネスがエスコ。エスコとはどのようなビジネスなのか、成功のポイントは何か、考えます

●場所/時間

環境リレーションズ研究所
ウェブサイト

場所がわかりにくいので、必ず地図を確認してきてください。
時間:19:00--21:00

参加費:学生/1000円 社会人/2000円 Er会員/無料

定員:20名

お申し込み/お問い合わせ:
こちらのフォームより、
・お問合せ内容:「セミナー・ワークショップ」
・内容:「エコエグゼクティブ講座参加希望」
とご記入の上お申込み下さい。

急ぎの場合は、お電話で。
環境リレーションズ研究所 03-5283-8143 

来月以降の予定も含め、詳細はこちらにもあります。

(by paco)福井県敦賀市にある高速増殖炉「もんじゅ」が14年ぶりに運転再開のニュースが流れたと思ったら、さっそく事故です。

運転再開初日に警告がなり、しかも6回も続けてなって鳴り止まず、それが「警報機の誤作動」だと発表しただけですが、発表も遅れて。

この隠蔽体質は日本の「原子力・ムラ」にずっとついて回っている性向で、今回もまったく改善していないことが明らかになりました。隠蔽しないと批判が集まるとか、「本当に漏れたのではなく、誤作動だった」と説明するために診断していたとか、いろいろあるのでしょうが、もし本当に漏れていたら、非難が必要になる可能性だってあるのが原子炉。しかも、大事故を起こしたもんじゅですから、この隠蔽体質が、次なる事故につながるのでしょう。

それにしても、1000億円を超える税金を投入してもんじゅを修理しても、結局また事故を起こすのはたぶん間違いありません。これだけの金があれば、いったいどれだけのことに使えるのか。去年秋の事業仕分けでもこの無駄遣いを止められていないので、そもそも仕分けの存在意義もそのレベルです。

僕たち納税者は、もっとしっかり声を上げないとダメだと思う。

(by paco)温暖化対策に暗雲が広がっている印象があります。「クライミットゲート」と呼ばれる疑惑が出て、温暖化の「証拠」とされている気温のデータがねつ造されていたとか、いわゆる「温暖化懐疑論者」からの反論がいろいろ出ている状況です。

では本当に温暖化は「ない」のか、というような話はまた改めるとして、今日は温暖化対策の切り札と言われてきた風力発電の話。こちらも、いろいろ反論というか、ネガティブな情報が出てきています。

たとえばこちら

で、上記の本にあるようなことは、「本当なのか」ということですが、「本当なのか」と言うより、「問題なのか」という点です。

確かに、ここあるようなことは「ウソ」ではないと思います。ただ、「問題」なのか、「問題と言えるのはなぜか」という観点から考えると、背景が見えて来ます。

上記の本に繰り返し書かれていることの中で、以下のことは、「風車の問題」ではなく、「風車を設置する問題」です。

「地権者の同意がない」「アセスメントがいい加減」「騒音データをごまかす」「現金ばらまき」「自然公園内につくった」などは、すべてつくるまでのプロセスが民主的な合意に基づいていないことによって起きています。この問題は、従来からの日本の「公共事業」にはずっとついて回ってきたことで、それが風車でも起きてしまったということ。もちろん、プロセスを変えるべきなのですが、現状の問題も風車固有ではなく、まして原発などではもっとずっと問題の多いプロセスで進められているので、問題にすべきことが違う、というべきです。

(by環の花)
今日は、いい天気で過ごしやすかったが、明日はまた雨らしい。

今日ブロッコリー定植したのでいいのだが・・・。

そんな中、始まりました。石釜製作。まだ遺跡みたいだが徐々にそれらしくなる予定。

素材が廃品なので作り方も本のようにはなかなかいかず、結構その場の臨機応変型製作でやっている。

父親にも手伝ってもらいなんとかここまできた。

ここからが、いよいよ釜らしくなっていくのだが、どうなるかは手探り製作の為わからない。

そろそろこんなことをしている場合ではない時期だが、なんとかいい感じに仕上げ、秋にはこれでピザ&ナンカレーパーティーをしたい。

(by paco) 毎月1回、環境リレーションズ研究所で、環境勉強会・AIRミーティング「エコエグゼクティブ講座」を開いています。毎回、5-10名ぐらいの参加で、せまい環境リレーションズ研究所の会議室はけっこういっぱいという盛況です。

名前はちょっと厳ついですが、参加のメンバーはごく普通の会社員だったり、公務員だったり、大学生だったりという人たちなので、特に専門知識はいりません。いっしょにディスカッションしながら、環境面でものごとを動かしていくための考え方を学んでいます。

「考える」というのが中心なのですが、pacoさん主宰なので、当然、ロジカルシンキングを使っていきます。ロジックツリーでイシューを分解して、問題や解決策の全体像をつかんだり、因果の図を使って関係をつかみ、解決のプロセスや解決を困難にしているボトルネックを探していきます。

環境問題の解決には、多くのステークホルダが関わる必要があり、それぞれ利害が交錯しますから、その利害のコンフリクトをどのような考え方で克服するのか、また法律などで縛る場合の合理性や不公平をどうやって確保するかなど、具体的な考え方を探しだし、解決の仕組み作りをめざしていきます。

(by paco)火曜日、4月13日(2010年)に、エコエグゼクティブ講座を開きました。テーマは、「コウノトリを復活させる意味」。

兵庫県北部、日本海に面した豊岡市は、コウノトリの里として次第に有名になりつつあるので、聞いたことがある人もいるかと思います。豊岡は、昭和30年代に日本国内のコウノトリが絶滅するまで、日本で最後までコウノトリがいた場所です。絶滅後はソ連などからコウノトリを譲り受けて、人工繁殖を試み、増やす努力をしてきたのですが、人工繁殖自体が困難で、最初の雛が誕生するまで、20年以上かかりました。

その後、じょじょに数を増やすことに成功し、100羽を超えた2005年、コウノトリを自然に放す放鳥がはじめて行われ、40年ぶりに日本の空にコウノトリが戻りました。

その後、コウノトリはどうなったのか?

そのまえに、コウノトリというのはどんな鳥か、ちょっとお話ししておきます。この鳥は大型の水取りで、ツルにも似て長い脚で水の中を歩き、ドジョウや蛙などの水生生物をエサにします。渡り鳥で、夏、シベリアで繁殖し、冬は日本で越冬しますが、留鳥(りゅうちょう=日本に留まる個体)もいたようです。同じような種類としてはトキやサギがあり、トキは佐渡で復活に取り組んでいるのが知られています。

で、2005年、放鳥されたコウノトリはどうなったのか。

(by paco) 2010年3月1日(月)に、エコエグ講座「小規模有機農業はどのように可能か?」を行いました。

農業に注目が集まっています。その背景には、食糧自給率の低下や輸入農産物の安全性が問題になったこと、その一方で、景気悪化もあって若い世代に労働観の変化が起きて、農業という仕事を見直そうという動きがあることがあります。

今回は特に、小規模農業にスポットを当てて、注目が集まるほどに、実際に農業は仕事として成立するのか、という点について考えてみました。

今、農業の新しい形として見えてきていることに、大きく4種類があります。

(1)自給自足+お裾分けビジネス

このモデルの例として、知恵市場でも記事を書いてくれている百姓2年生「環の花」(茨城県)があります。2年ほど有機農業の研修をしてから、就農し、平飼いで鶏を飼い、卵を収穫。それと同時に、夫婦で耕作できる程度の畑に他品種を植えて、自分たちの食べるものプラス、お裾分け的に直販していく、というモデルです。このモデルの特徴は、住居や生活を質素にできれば、現金収入は最低限で済むので、整形が成り立ちやすいこと、うまくファンをつかめば、現金収入もそれなりに見込めるというものです。このモデルで成功するためのKSF(Key Success Factor)は、「研究熱心」でしょう。多品種少量生産で、高付加価値のものをつくるには、自然現象を徹底的に観察し、手をかけて作物を祖立てることで、よい野菜を作り、ファンをつかんで現金収入につなげる、というサイクルを回すと、成功の可能性が高まります。

(by paco)ちょっと前になりますが、2010年2月16日(火) にエコエグ講座「「炭素税はどのように社会を変えるのか?」を行いました。

炭素税とか、環境税とかいわれる税について、今、民主党政権が検討中です。政権が掲げる25%削減に向けて、税という手法が不可欠と考えられているからですが、なぜ、税なのか。

という話に入る前に、そもそも「税」とはなんなのか、ということを考えました。

税は、日本国憲法に規定されている義務で、憲法で勤労と納税、そして子供に教育を受けさせることの3つを義務として規定しています。その中で税金とは、公共のことをするための資金を広く国民から集めるというしくみで、税という手法をとることで、公共のための資金を「公平に」負担することをめざしています。

では、公平とは何かということになるわけですが、貧乏人からたくさん税を取れば、さらに貧乏になってしまいますから、基本的にはお金のある人は多めに負担し、少ない人は少なめに負担する、特定の人がうまくやって払わずに済ますことがないように、取り方に工夫する、など、税の負担方法を工夫することで、負担を公平にしています。

一方、税によって、困窮している人を助けて、生活が維持できる援助をするとか、みなが経済活動などをしやすくするためのインフラ整備をする、といった方法で、国全体がうまく生活できるようにしているわけです。

日本人は、税を「取られる」という言い方をして、なるべく税は払わない方がいいと思うわけですが、税の本来の考え方を知ると、税を払えるというのは幸せなことだということがわかります。も市税を払えない状況になれば、それは周囲の人から助けてもらわないと生活ができないということです。税を払う、特にたくさん税を払うということは、それだけ社会に貢献できる立場であるということですから、よろこぶべきことなのです。もちろん、必要以上の税を払うのは誰だってイヤだし、その払った税を、もし誰かが自分の私服のために使っていたら、超むっとするわけですが。

(by paco) 毎月1回、環境リレーションズ研究所で、環境勉強会・AIRミーティング「エコエグゼクティブ講座」を開いています。毎回、5-10名ぐらいの参加で、せまい環境リレーションズ研究所の会議室はけっこういっぱいという盛況です。

名前はちょっと厳ついですが、参加のメンバーはごく普通の会社員だったり、公務員だったり、大学生だったりという人たちなので、特に専門知識はいりません。いっしょにディスカッションしながら、環境面でものごとを動かしていくための考え方を学んでいます。

「考える」というのが中心なのですが、pacoさん主宰なので、当然、ロジカルシンキングを使っていきます。ロジックツリーでイシューを分解して、問題や解決策の全体像をつかんだり、因果の図を使って関係をつかみ、解決のプロセスや解決を困難にしているボトルネックを探していきます。

環境問題の解決には、多くのステークホルダが関わる必要があり、それぞれ利害が交錯しますから、その利害のコンフリクトをどのような考え方で克服するのか、また法律などで縛る場合の合理性や不公平をどうやって確保するかなど、具体的な考え方を探しだし、解決の仕組み作りをめざしていきます。

(by paco)今年に入って、いわゆる「地球温暖化懐疑論」が力を持ってきていて、声高に懐疑論を語るブログも増えて来ました。すごい揺り戻しですね。

実際の地球環境がどうなるかはいったんおいて、なぜ今懐疑論が幅をきかせているのか、考えてみます。

◆まず1つめとして、COP15の成果が上がらなかったこと。昨年12月にコペンハーゲンで開かれた「気候変動枠組み条約第15回締約国会議(COP15)」で、京都議定書に続く新しい合意がつくれなかったことで、「やっぱり温暖化防止を全人類的に進めることは無理なんだ」という失望感が広がりました。

現実的なことをいえば、京都議定書の約束期間に入り(2012年までの4年間)、削減義務をもっている日本や欧州などの削減の足並みが揃っておらず、途上国も含めたわく組をつくるリーダーシップがとれないことがひとつの理由であり、もうひとつはリーマンショックから始まった景気後退が終わっておらず、経済の立て直しが先という雰囲気が支配的というのもあります。

(by paco)ちょっと前の話ですが、日本が南極海で行っている調査捕鯨の船と、それに反対している環境保護団体「シーシェパード」の船との間で事故が起こったと報じられました。

これに対して日本では、「鯨を食べるのは日本の文化なのだから、世界が反対するのは許せない」というような意見や、そこまでいかなくても「異常な行動」と、反捕鯨行動を非難する(日本の捕鯨を擁護する)意見を持っている人が多くてびっくりしています。

日本が今行っている捕鯨は、基本的に行って、正当性はありません。時代の流れから行って、無理があります。なぜか。ざっくり、その話をしましょう。

ひとつ聞きますが、あなたは過去1年間、鯨を食べましたか? あなたの家族や友人はどうでしょう? もし、複数回鯨を食べていて、「最近鯨が食べられなくなってさびしい、残念でしょうがない」と感じている人がいたら、その方にはちょっと申し訳ない話になってしまいそうです。しかし、多くの人は鯨を食べた記憶はないのではないでしょうか。それどころか、スーパーマーケットで鯨が売られているのを記憶している人さえ、少ないと思います。つまり、日本ではすでに鯨を食べる習慣やニーズが、ほとんどなくなっているということです。

(by paco)先週の、1月12日(火)にエコ・エグゼクティブ講座を行いました。今月のテーマは「環境と哲学」。よく受講してくれている方からのリクエストです。

哲学は、僕が大学時代の専攻した学問なので、得意分野ではあるのですが、何しろ哲学の領域は広い上に、環境のとの関連を学ぼうということなので、なかなか高度なテーマをいただきました。

最初に話したのは、哲学とは何か、ということです。哲学は英語で「フィロソフィー」といいます。ギリシャ語語源ですが、フィロは「愛」、ソフィーは「知・智」。知を愛すること、いろいろな知識や知恵を深めることをというシンプルな意味です。

もちろん、哲学は、ギリシャやその後のヨーロッパだけのものではありません。中国にもインドにも日本にも、イスラムにも、そしてアメリカ大陸のインディアンやオーストラリア大陸のアボリジニなどにも哲学はあります。しかし、どうしてもギリシャから始まるヨーロッパの哲学が、人間の哲学の中心になりがちなのも事実。それには理由があります。

ギリシャから始まるヨーロッパの哲学は、非常に体系的にできていて、数学や物理学などの現実的な学問から神の領域を考える倫理学まで、幅広く積み上げられ、網羅されていることが大きな理由です。中国やインドの哲学も質・量とも豊富ですが、体系立てという点ではヨーロッパ哲学の方が上で、哲学全体を語るには、ヨーロッパの哲学を軸に、アジアなどの哲学を対比的に位置づけたほうがわかりやすい、という事情があるのです。

またインディアンやアボリジニ、日本のアイヌなど、さまざまな民族が独自の哲学を持っていたはずですが、こういった人たちの多くは文字を持たなかったために、哲学の内容を今の人が知ることができません。まして、体系的に知ることはできないので、どうしても「無視」されがちです。とはいえ、部分的には、彼らの哲学の内容も研究されているので、内容が劣るわけではありません。

(by環の花)

妻です。

昨日、茨城県の県北の有機農業者の集まり「のらの会」に初めて参加してきました。とっても温かい雰囲気の会でした。(20人弱いたかな?)
今回は一品持ち寄り形式で新年会&春まきの種苗検討会&グリーンふるさと振興機構から受け入れた脱サラ有機農業研修生の歓迎会でした。(研修中は県から紹介された家を無料で借りられるらしいです!)
本当に有機農業は助け合いの精神があって素晴らしいな?と実感できました。例えば、みんなでこの品種は良かった、イマイチだったとかの情報を共有したり、収入がない研修生に食べ物をあげたり、材木や農機具いりませんか?みたいな情報を共有したり、等など。

一人より二人、二人より皆で協力し合って楽しい時間を共有できるって素敵だなと感じました。参加できて良かったです。今後も宜しくお願いいたします!

※あと、お知らせです。プロフェッショナルの再放送があります。
11日の深夜12時45分?NHKです。見逃した方は是非!!

(by paco)ちょっと前になっちゃいましたが、12月17日に今年最後のAIRミーティング・エコエグゼクティブ講座を行いました。テーマは「エコツアー」です。

ゲストスピーカーにエコツアーを企画・運営している「(株)日本エコプランニングサービス」から、柏木瑞絵さんを迎えて、柏木さんからのプレゼンテーションで始めました。

参加メンバーは年末ということで少なめの5名ほどでしたが、みっちり内容のある議論ができました。

まず、柏木さんから、柏木さんが考えるエコツアーの定義と、実際のエコツアーの事例を紹介してもらいました。エコツアーの定義としては、いま日本国内、ワールドワイドを含めて複数の定義が提唱されているものの、ひとつに絞れるものではありません。一例として、国際エコツーリズム協会(The International Ecotourism Society)の定義をあげてみましょう。

「自然保護と人々の生活の向上に貢献する、責任のある自然観光」エコツーリズムの原則

  1. 自然環境や地元の文化・生活に対する影響を最小限に抑える。
  2. 環境と文化に関する理解を深め、地元の生活を尊重する。
  3. 環境保全のために、直接経済的な利益をもたらす。
  4. 地元の人々に、経済的な利益と権利を主張する力をもたらす。
  5. 旅先の国の政治、環境、そして社会的な情勢に対する敏感さを育てる。

特に注目すべきは5つ目の定義で、「ツアー客に対して、旅行先の地域の情勢について、「敏感さを育てる」と規定している点。「知識を深める」のではなく、「敏感さを育てる」という言い回しが、独特です。

(by環の花)

妻です。

先日、アミューズさんから「畑のうた」の本が送られて来ました。

今年の5月にテレビ東京の「畑のうた」という番組に出させて頂いたのですが、その番組が書籍になったのです!!この本は番組で紹介した26の農家の放送をまとめた物ですが、またテレビとは違った面白さがあり、お勧めです!

都会で生まれ育ち、都会で働いている主人公(週に3日はコンビニかスーパーのお惣菜で済ませ、週に4日は外食、家の冷蔵庫には缶ビールとミネラルウォーターしか入っておらず、週に4日は残業し、週に3日は仕事に行くのが億劫になる)が全国の農家を転々と旅しながら、色々な人に出会い、少しずつ価値観が変わっていき、最後にはある大切な「気づき」に達します。私はその気づきにとても感動しました。これは、食べ物を食べている全ての人に考えて欲しい点であるし、これからは絶対に考えなくてはならないことだと思いました。

しかし大手芸能プロダクションであるアミューズ(サザンオールスターズや福山雅治も所属している)が、こんなにも真面目に、丁寧に、農業を見つめ、生産者の声を都会に届けようとしている事に驚きましたし、感動しました。

ちなみに本の最後は私が研修していた霜里農場の金子さんが出ています。同じ本に載ることが出来るなんて、とても嬉しいし、記念になります。

是非、書店に行った際は「畑のうた」?種蒔く旅人?をお買い求め下さい!!(女優、上野樹里が帯です。)

(by環の花)

先日脱穀した大豆のゴミとりをした。

そこで登場したのが「唐箕(とうみ)」という機械。これはこの家の前住人の方が置いていった代物で、蔵に眠っていたもの。いつかこれを使ってみたいと初めて見た時から思っていたが、意外に早くその時がきた。

原理はいたって簡単で、上から大豆を入れると、途中に羽が付いており、その羽を手で回すと、風で軽いゴミは飛ばされ大豆だけ下に落ちるという仕組みだ。
これが作られた当初は、かなり画期的だったんだろう。村で最初に買った人の家には見学者が何人も訪れたに違いない。

でも、確かに使ってみると結構便利。それもそのはずで、今でもホームセンターなんかに売っている「唐箕」は形も原理も同じ物で、動力源が手から燃料に変わっただけ。これが完成形なんだろう。

そんな感じで、10キロぐらいの大豆のゴミとりが一時間ぐらいで出来た。あとは大豆の選別をして、来年味噌作りとなるが、一年分の味噌がこの大豆の量で出来るかちょっと心配。

(by paco)行政差新会議ネタです。ご存知の方もいると思いますが、刷新会議の仕分け人として、第三ワーキンググループに参画していて、名簿では本名(渡辺和幸)で載っているので、確認してみてください。

先週の火曜日、行政刷新会議の前半戦最終日の討議が行われました。僕はたいへん残念ながら、研修で出席できず。その日に、高速増殖実証炉「もんじゅ」の仕分けが行われました。

結果は、「縮減」(予算削減)になったものの、「廃止」にはならず。この結果は、たいへん残念です。スーパーコンピュータの開発が廃止(見直し)になったのだから、これは当然同じ扱いだと信じていました。

もんじゅは、1995年に大事故を起こして停止、その後、改修が行われて、再開直前のタイミングです。なぜもんじゅは廃炉すべきか、簡単に説明します。

(1)世界中で、高速増殖炉の開発は放棄されています。あまりの困難のため、開発断念が続いていて、現在、開発が動いているのは実質的に日本だけです。ロシア、中国、インドなどで計画はあるものの、先進地域の欧州、米国ではすでに計画は放棄されていて、ロシアなどは計画中、開発中であっても、はるかに小さな実験レベルのものばかりです。いまさら日本が開発を続けるということについて、「時代感覚なし」の評価もあります(日本がやるなら、可能性があるのではないか、という見方もありますが)。

(by paco)自民党政権の置き土産のように始まったエコポイント。省エネ家電などを買うと、一定額に相当するポイントを還元してくれるという制度で、基本的には「筋がいい」施策だと思います。

ものを買い換えさせても、大量消費につながって意味がない、という批判もありますが、現実には、エアコンにしても冷蔵庫にしても、古くなって調子が悪くなれば、買い換える必要があるわけで、今回対象になっているのは、「ポイントがもらえるから、無理してでも買おう」という種類の製品ではなく、ポイントがもらえるなら、このタイミングに買い換えてしまおう」という、もともと潜在需要があったような買い換え需要です。買い換えることで、一定以上の省エネ効果が期待できるものだけが対象ですから、エアコンで言えば、10年近く使っていれば、いまの機種と比べれば、消費電力は30?60%も削減できるはず。しかも自動メンテナンス機能が付いているものの多いので、フィルターを掃除しなくても長期間にわたって性能が保てるものが多い。となると、今買い換えることで、向こう10年近くは、省エネ機能を先取れることになります。

これに対して、デメリットは比較的少なく、買い換えの場合は、リサイクル法の対象になっているものが多いので、再資源化も進められ、ムダも現代の技術水準で考えて最小限で済みます。

(by paco)先週木曜日、環境リレーションズ研究所で、いつもの「AIRミーティング エコエクゼクティブ講座」を行いました。初参加の方も含めて、6人の方に集まっていただき、Gross National Happinessという考え方についてレクチャー&議論しました。

最初に、GNHですが、これはブータンというチベットの小国が、自分の国の方針として打ち出しているもので、GDPに代わる自国の発展の方向として、国民の奏功服をあげていくのだという考え方をとっていることに始まります。

このGNHに、特に先進国の環境問題などに取り組む人たちの一部が反応し、これからはGDPからGNHへ、というように、ちょっと礼賛モードになっているところもあり、果たして、これをどう考えればいいのか、ということを学んでいこうと思ったのです。

はじめに、GNHの考え方について、ふたつの資料を読んでもらいました。
http://suizockanbunko.com/up/butan_gnh1.pdf
http://suizockanbunko.com/up/butan_gnh2.pdf

(by環の花)

妻です。

今日は雨降りだったので、ビニールハウス内に干していた大豆を棒で叩いて殻から出す作業をしました。自家用の味噌を作る為に育てた大豆です。

何しろ時間と手間のかかる作業です。叩いても出ないのは手で割って出したり、篩い(ふるい)に何度もかけてゴミを取り除いたり、最終的には唐箕(とうみ)を使い、豆だけにします。

はっきり言って、味噌を買った方が楽です。でも、この「お金の為に費やす時間」ではなく、「食べる為、生きる為に費やす時間」というのが新鮮で、昔の人はこういう類いの時間をかけて暮らしていたんだろうなと思いを馳せながら楽しんで作業出来ました。

まだまだ半分も終わっていませんが。。

(by paco)九州電力玄海原子力発電所(佐賀県玄海町)で、「プルサーマル発電」がついに始まりました。非常に不安です。

聞き慣れない言葉なので、解説が必要ですが、詳しく話すのは僕には難しいので、以下のページなどを見てください。
http://www.mable.ne.jp/~n.katayose/pulthermal/pulthermaltop.html
http://www.geocities.jp/alfalfaljp/begin/began/pulthermal/top.html

ざっくり説明すると、こういう感じです。
日本の原発(というか、世界の原発)では、ウランを燃料に使います。原発に入れて燃やす(核反応を起こす)と、プルトニウムという物質が副産物としてできます。プルトニウムは自然界には存在しない物質で、核反応の結果生まれる人工的な物質です。非常に毒性が高く、毒性が消えるまでの期間も猛烈に長い、危険な物質です。

原発で発電した結果、出てくる使用済み核燃料を強酸などで溶かしてプルトニウムを分離し、プルトニウムを取り出し、これをウラン燃料を混ぜてつくったのがMOX(もっくす)燃料で、このMOX燃料を、従来型の原子力発電所の原子炉に入れて発電することを「プルサーマル」と呼びます。

(by paco)知恵市場で書いてくれている「環の花」さんは、就農1周年を迎えたばかりの若い「百姓」です。

「妻」のヨッシーとは、けっこまえ、彼女がまだ東京で普通の仕事をしていたときに知り合い(NPOの仕事を手伝ってくれた)、その後、「夫」ととなる宮永君と知り合って、あっという間にゴールインし、あれよあれよという間に立派な「百姓」になりました。

結婚前は、この人が百姓になるなど、考えられないという感じの女性でした。「ヤマガラの森」に手伝いに来てもらっても、どちらかといえば「働かない」人で、虫も嫌い、という「感じ」の人でした。宮永君と出会ってふたりできたときは、彼はすでに農業に就くことを決意し、研修中だったのですが、二人で切り倒されたままになっている丸太を掘り起こし、チェーンソーで切ってくれて、お?宮永君、働くね?彼が働くとヨッシーも働くんだ?しかも楽しそうに! という感じで、2人で息もあって動いているので、特に声もかけず、仕事をしてしてもらいました。このカップルは、特に声を掛け合ってにこにこして仕事をするという感じではないのですが、お互いにするべきことがわかっているという動きで、出会ってたぶん半年とかだと思うのですが、すでにそういう関係になっていたことが印象的でした。

(by 環の花)

妻です。

今月末で、都会から農村へ移り住んで1年、結婚して1年、有機農業を始めて1年、鶏と暮らして1年、全てが1年経ちました。

振り返ると、とても充実した1年でした。

自然と共に季節の移り変わりを感じ、色々な生き物達と一緒に暮らし、作物の成長を見て、ご近所のおばあさんと笑い合い、そんな毎日が新鮮で、とても楽しい日々でした。

また、毎日夫とずっと一緒なので、時には激しく喧嘩もしましたが、仲良く楽しく暮らせました。

そして毎日の食卓では、自分達で育てた野菜や鶏の卵を頂き、今までに感じた事のない美味しさや感謝の気持ちが湧いてきて、不思議でした。

私は結婚することになったから有機農業を始めたパターンですが、最近、この農的暮らしは現代社会にとっての答えの中の一つような気がしています。

今年、世界の飢餓人口は10億人を突破し(FAO発表)、先進国の搾取によって途上国の貧困は深刻さを増し、過剰な消費によって成長し続けなければならない経済は行き詰まり、日本でも格差は広がり、迫り来る食料や水の危機、軍需産業の拡大、核や原発の問題、日本の農林漁業の高齢化、家畜動物の虐待、環境破壊、地球温暖化、うつや自殺の増加、アレルギーや生活習慣病の増加、医療費の増加、もう挙げたらキリがないですが、とにかく無関心ではいられない事ばかりです。

この近辺だけでも若い世代の人達が都会から農村へ移り住み、お金では得ることの出来ない幸せを感じながら農的暮らしをしています。
うちにもこの1年の間に「有機農業(農的暮らし)をしたい!」と夢を持ち、見学に来てくれた人が何人もいました。
その人達には是非やってもらいたいし、微力ながら応援したいと思っています。

今の暮らしに疑問や不安を感じている方に是非、小利大安(少しの利益でも大きな安心)の「農的暮らし」を選択肢の中に入れて欲しいと思う今日この頃です。

あと追加です。

環の花ホームページの「やすリンク」を「やすけんリンク」に変更しました。そして農業仲間のリンクを追加しました。みんなやり甲斐を感じながら楽しそうに頑張っています。今後やってみたい方は是非参考になさって下さい。
あと、以前「家畜福祉」について調べている時に、北海道で乳牛専門の獣医さんをしている方のブログを見つけました。色々な分野に精通されている方で、とても勉強になるので、リンクに追加しました。良かったら見てみて下さい。

(by paco)クルマはCO2をたくさん出す乗り物です。製造までに大量の資源を使い、走らせるとさらにCO2が出る。一般家庭では、マイカーを持っているのとそうでないのとを比べると、CO2排出が1.5?2倍になるのが一般的で、マイカーは確かに環境の敵です。

業務用でも同じことが言えます。トラック輸送より鉄道輸送、船舶輸送のほうが圧倒的にCO2排出は少なく、やり方にもよりますが10分の1程度に下がります。

やはりクルマはダメなのでしょうか?

ダメと言えばその通りなのですが、ここで重要なことは、クルマをつかない生活が実際に可能か、という点を十分考えることが必要です。大都市に住む人、クルマを持たないでも生活できている人は、安易に「クルマは規制すべき」というのですが、地方都市や農村に住む人にとっては、荒唐無稽な話にしかきこえません。マイカーを持たなければ、仕事も買い物も近所づきあいも、まったく不可能な地域が日本にはたくさんあり、というより、一部の大都市の中心部を除けば、ほとんどがそういう地域だと言ってもいいぐらいです。

(by paco)知恵市場で書いてくれている環の花さん。今日も水曜日なので、宅急便で毎週の野菜と卵が届きました。おいしそうなジャガイモだったので、さっそく煮っ転がしにして食べちゃいました。美味なり、美味なり。

その環の花さんご夫妻、ちょうどこの秋で就農1周年ということで、こんな要旨のメッセージを送ってくれました。

「最近、出かけるときにも財布を忘れて出てしまうことがある。ふだんお金を使わないので、お金を持ち歩く習慣がこの1年でなくなった。東京にいたときは、何をするにもお金。一歩出れば電車バスに乗るのにお金、コンビニでお金。だからこそ、お金を稼ぐことに必死になるけれど、今の生活はお金の価値の比重がすごく低い」

リアリティがあって、なるほどなあと思わせるメッセージです。すばらしい。

自分たちがもともとこういう生活を望んで東京の会社勤めをやめ、農的な生活、自給自足的に作物と卵を作り、余った物を売ってなにがしかのお金を得る生活を始めた環の花さん夫妻。それをたった1年で現実のものにした努力もすごいけれど、そういう生活が今の時代の中でもちゃんと成立することを見せているということも、社会的な価値として大きいと思います。

(by環の花)

妻です。

最近、考えさせられた文章を二つ見つけたので、長文ですが時間がある時に読んでみて下さい。

※2004年の毎日新聞の記事を転載して書いた人の文章。
↓以下転載

「ヒューマンな価値観」
毎日新聞の福岡記者の「死」の現場を歩く第2部。
その中で、屠畜場で働く藤本さんはこう言う。

・・「私はね、焼き肉する時はうるさいんよ。自分でひと切れ焼いて、それを食べたら、次のひと切れを焼きなさいとね。いっぺんにいっぱいのせて焼こうとすると私が絶対許さん。いっぺんにのせたら、すぼらかしてダメになってしまうやつが必ず出るけんね。肉はひと切れずつ、自分で食べるしこ、自分で焼いて食べなさいとね。みんなうるさかと思うやろばってん、言わんではおれんとよ」・・

彼は台所に神棚を設置し、手を合わせることを欠かせない。

福岡記者の記事には第一部もあり、毎年何十万と犬や猫を処分している現場の取材である。

・・犬猫の処分業務を実際に行っている人々とのやり取りの中で、彼らの口から飛びだした言葉だ。
「必要悪という言葉のあるやろう。私らはそん必要悪たい」
そう言って自らを卑下する人たちに、私は抗弁した。
「悪じゃないでしょうもん」
「悪じやないならなんな」
彼らも食い下がる。
「善ですよ」
「善?、そげなこつ新聞に書いてみない。動物愛護家からどげな抗議の来るて思うな」
この人たちに自分らの存在を「悪」とまで言わせてしまう世間の視線に憤りを覚えた私は、勢いに駆られて言った。
「抗議ぐらい来たって構いやしません。社会の安全と環境を守っているこの仕事が何で悪ですか。善に決まってます。新聞にもそう書きます」・・

近隣から白い目で見られる保健所の人たちを前にして、そういいたくなる気持ちはわかる。いい記事だし、読めば記者もいい人だと思うがヒューマニズムに毒されていると言わざるを得ない。現場の人が言い分のほうが力強いことは続きを読めば明らかだ。

・・この取材の中で、安楽死処分を行っている人たちに「できれば一緒に作業させて下さい」と何度かお願いした。そうすることで、少しでもこの業務にたずさわっている人たちの気持ちに近づけると思ったからだ。だが、いつも断られた。「別に隠したいわけじゃないと。ただ、何の罪もない生き物を何十、何百といっぺんに殺すとだけんね。そんな思いをするとは我々だけで十分。ほかのもんにまでその気持ちを味あわせたくなかよ。殺さなんとは何の罪もない生き物だけんね・・

善とか悪とかヒューマンな価値観なんか動物には関係ねーんだ。僕はなにも処分する職員を責めるつもりは全く無い。おそらく福岡記者と同様、肉を食べたり、野犬などのいない衛生的安全な生活を望みながら、屠殺場や処分所を迷惑施設的に扱うヒューマンな連中に怒りを覚えている。以前2万匹のコアラを処分しようとするオーストラリアの記事 でも書いたが、数十万の犬や猫は職員によって処分されているのではない。日本人総体として殺しているのだ。先日、野良犬が多いある国のドキュメントを見ると、ナレーターの言葉には、日本より衛生面で遅れている印象が含まれているように感じた。本来なら日本にも何十万と野良犬がいてしかるべきなのに、せっせと殺しているだけのことだ。
記事の最後の方に書かれているのは処分する職員の切なる願いかもしれない。

・・犬猫を処分する業務に携わる人たちが仕事に割り切れなさを感じている理由の一つと して、安楽死させた犬猫の体がただちに重油で焼却さ れていることも あげられるかもしれない。(中略)日本でも戦後かなり後になるまで、処分した犬の体は徹底的に有効利用されていた。・・

↑以上転載

※以上の記事を受けて書いた北海道で平飼い養鶏をやっている方のブログ
↓以下転載

「鶏飼いにまつわる重い話」
 先日、「いのちを取り込む」にTBが送られてきた。記事はedaさんによる鳥新聞の「ヒューマンな価値観」だ。

 ここには、日本で生活する私たち人間の「安全を守るため」に「野犬」を殺処分する人たちのことが書かれているのだが、その中に「数十万の犬や猫は職員によって処分されているのではない。日本人総体として殺しているのだ。」という一文があった。
 
 実は、採卵養鶏という世界も、同じような職業の人たちを必要としている。私が今いおうとしているのは、恐らく想像されるであろう、経済効率が悪くなったという理由で産卵わずか1年の鶏を屠殺する人たちのことではない。

 それは、生まれたばかりのオスのヒヨコを殺処分する人たちだ。

 採卵養鶏にはオスは要らない。しかしたまごはオス・メスの産み分けはできない。したがって、ふ卵機から出てきたヒヨコの半数は、即座に殺処分となるのだ。
 オスのヒヨコを処分する仕事は精神的によくないと、養鶏仲間から聞いたことがある、だから長く続けず交代にするのだと。このことの真偽は確かめていないが、やりきれない仕事であることは想像に難くない。
 オスだと確かめられるためだけに生まれて、消える命。これをどう受け止めればいいのか。
 
 私たちは、わずかにオスも飼っている。でもそれは、メス100に対して5でしかない。一つの群にオスが多すぎても、喧嘩をしてしまってなかなかうまくいかないし、体が頑丈で肉にするのもむずかしいから、これ以上はやはり飼えない。

 だから私たちも、オスを少ししか買わないという消極的なやりかたで、やはりオスのヒヨコを殺しているのだ。しかも、自分では手を下さずに、ほかの人にやらせてその精神を傷つけている。

 そういう業を背負っていながらそれを忘れて、自分は命に対して誠実であるかのような気になりそうだったところに、ガツンと一発パンチを食らわせてくれた、edaさんの記事に感謝。

↑以上転載

以上の二つの転載記事を読んでとても考えさせられました。
私はオスヒヨコの事は恥ずかしながらほとんど知りませんでした。今回の入雛に初めて私も雛屋さんに着いて行って、そこの職員の人に会って、全てがリアルに感じたので自分なりに色々調べてみました。そして綺麗事では済まされない現実を知りました。
可愛い雛を見ていて苦しくなったりもしました。
何日も考え、今もはっきりとした答えは出ていませんが、今の私に出来ることは「感謝」することだけだと感じました。
オスヒヨコに限ったことではなく、全てが何かを犠牲にしてなりたっているという現実から目をそらさず、その中で少しでもいい方向に向かうようにと願い、努力し、感謝と思いやりの気持ちを忘れない。

日々食卓では、命を「いただきます」と感謝する。命を頂き、自らの命を繋げる。
毎日ヒヨコを見て可愛いと感じ、オスヒヨコの事を思い出し、鶏の憎めない性格を知り、孵化させる為に一生懸命温めている卵の体温を感じ、野菜が芽を出し、花を咲かせ、実をつけ、次世代の為に種を残そうと懸命に生きている姿を見る。今のそんな暮らしは、つい忘れてしまいそうになる感謝の気持ちを思い出させてくれる。そこがこの暮らしの一番のいいところかもしれません。

(by paco)昨日、火曜日、環境リレーションズ研究所会議室で、エコエグゼクティブ講座を開きました。毎月1回、pacoさんの環境実践勉強会です。今回も8人集まってくれて、製麻会議室はほぼ満室です。

今回のテーマは、「淡水資源」。地球は水の惑星で、10億トンとも言われる水に覆われていますが、そのうちの97%は塩水(海水)で、人、動物、植物は利用しにくい水です。淡水は3%未満しかなく、さらにその多くが氷や深いところにある地下水として存在しているので、人間の利用が難しい。人類が利用できる水は、全体の0.2%とも言われています。

その淡水資源が今回のテーマ。淡水資源は、今後石油以上の戦略物資になっていくだろうと言われ、環境問題やグロバリゼーション、経済問題と密接に関わっています。

かつては、水はそれぞれの国の国土に降った雨の量が、その国の国民が利用できる水の量でした。しかし、グロバリゼーションは「水の貿易」を可能にして、世界の水事情を一変させました。水の貿易と言っても、ペットボトル入りのエビアンのようなものではありません。食糧です。

植物が育つには、大量の淡水が必要です。小麦1kgをそだてるには淡水2トン。ふろ10杯分の水が必要です。米ならは4トン弱。さらに、牛肉なら20トンにもなります。穀物を育て、その穀物を与えて牛を育てて得られるのが牛肉なので、必要な水の量はどんどん増えるのです。

日本は「世界一の」食糧輸入国ですから、それだけたくさんの水を輸入していることを意味していて、こういった意味での水を仮想水、バーチャルウォーターと呼びます。

(by paco)先日、横浜市内のとあるニュータウンというか、団地に行ってきました。開発されたのは今から40年ほど前。私鉄の駅からも歩けない丘陵地帯を切りひらき、計画的に造られた団地です。

団地全体はひとつの街として計画的に設計され、中層住宅が連続的に数10棟も連なると書くと、無味乾燥とした大団地を思いがちですが、実際には中層かした分、できた空地にふんだんに緑が配されているし、歩く動線とクルマの動線が立体交差で分離されているために、安全性も高く、快適な住空間です。そのぶん、欠点もあり、緑が多くて、棟と棟のあいだが離れているために、夜はかなり暗く、木々の下を歩かなければなりません。密集していない分だけ、歩く空間が長くなるわけです。古くからの住民が多いので、治安は良さそうでしたが、もし治安が悪化すれば、この空地は怖い空間になるだろうなと感じます。

来訪の目的は、団地の自治を担当するキーパースンとミーティングを行って、この街を持続可能にしていくために、何ができるのかヒアリングをすることでした。

1970年代あたりからつくられはじめた郊外のニュータウンは、次第に高齢化が進んでいて、子世帯はじょじょに都心に住むようになっているために、第一世代の高齢者が取り残され、生活の維持さえ難しくなっている場所が出ています。この団地では、幸いそこまでの問題は抱えていませんでしたが、進む高齢化と、それに伴う問題はあちこちにあるようです。

(by環の花)

今日から、十月。

そして今日は「入雛の日」だった。うちでは春と秋の半年おきに雛を入れているので、今月で丸一年の我が農場では三回目になる。一回約100羽入れるので、現在鶏が300羽ということになった。

300羽となるとなかなか本格的な羽数で、もう立派な畜産農家かもしれない。(一般養鶏とは比べものにならないぐらい少ないが。)

ところで、今日半年に一度行く雛屋さんにいくと(そこは研修時代からの付き合い)、偶然僕が研修を受けたところの研修生がやはり雛を受け取りに来ていた。

その研修生は、たまたま僕が鶏担当を引き継いだ後輩で、色々と現在の塾の様子を聞いたりした。まぁ、相変わらずドラマチックな日々のようで、ちょっと懐かしくもあった。

今月で「農」のくらし丸一年だが、研修時代の日々ドラマチック生活に比べると平穏な日々すぎて、最近ちょっと刺激が恋しいかもしれないけど、これでいい気もする。

(by paco)鳩山政権が誕生して、マニフェスト通りに打ち出されたのが、CO2の25%削減。麻生政権がすったもんだしたあげく、8%削減を出してきて、国際的に猛ブーイングを受けたのをわかっていない日本人は、6%削減と言っているのに、現状8%も増えちゃっているのだから、せいぜい8%削減ぐらいでやっとじゃないの? 25%なんて無理、と思う人が多いようです。

長らく温暖化問題に関わってきている僕の感覚からすると、未だにそういう感覚が平均的な日本人の意識なんだなあと、改めて愕然とするのですが、結論から言えば、この目標は、「容易」とは言わないものの、十分可能な数字です。それも、経済発展と生活の質の向上を確保しながら、です。もちろん、ていねいに施策を打ち、副作用を防ぎながらという舵取りが必要ですが、非現実的な数字ではないので、まずその点は安心してください。

日経エコロジー誌はじめ、いろいろな媒体での取材や研究でわかっていることですが、これまで特に何も温暖化対策をやってこなかった会社が一般的な企業が、手っ取り早くやれることをやるだけでも、10--20%はすぐ減ります。具体的には、天井のエアコンにファンをつけて空気を攪拌するとか、窓に防熱フィルムを貼るとか、屋根に断熱反射塗料を塗るとか、そういうレベルでまずはできます。夏にエアコンを使わないとか、そういう必要はもちろん無いし、営業車も必要なら使っての話しです。できれば営業車はプリウスやインサイトに買い換えるべきですが、それも、リースや減価償却期間が終わって、入れ替えの時に、採算性を考えて決めればいい話です。クルマを多く使う事業なら、エコ・ドライブと安全運転研修を徹底すれば、ガソリンの使用量は5%から最大30%も減る事例が出ます。交通事故が減り、自動車保険の負担も減ります。

(by paco)民主党が政権を取り、マニフェスト通り、高速道路の原則無料化と、ガソリンの暫定税率廃止を実行すると言っています。

これに対して、環境NPOなどからは、自動車の利用を優遇すると、交通量が増えてCO2排出増える、と反対の声が上がっています。この問題、どう考えたらいいのでしょうか。

僕は、今回のふたつの政策は、実行すべきだと思っています。これは環境問題とは別に、まず本来あるべき状態を実現する、ということが重要で、それが結局は環境問題に対する行動につながると考えるからです。

高速道路の無料化は、日本で最初の高速道路名神高速ができたときから決められていたことです。そしてその原則は、今も変更されていません。世界的にも、高速道路はフリーウェイト呼ばれるなど、原則無料が普通です。高速道路だから料金所があることに、日本人離れていますが、もし一般道を通るときもお金を取られたら(自宅から駅に行くまでに、料金所があって、自転車、歩行者もお金を取られるとしたら)相当違和感があります。道路は移動の自由を保障する者かインフラですから、日本でも高速道路は原則無料で、期間限定で料金を取る、という形になっているのです。

IMAGE_217.jpg(by paco)水曜日にAIRミーティング・エコエグゼクティブ講座を、環境リレーションズ研究所で行いました。毎回、申込が1-2名、結果的にきていただくのは6-10名ぐらいという感じで、賑わっています(なにぶん小さな会議室なので、10名も入るとかなり高密度)。

今回のテーマは「女性の社会進出と環境問題」ということで、上の写真は、会の冒頭で僕が書いた因果関係図です。毎回ではないのですが、こういう図をみんなで作りながら、因果関係をつかんで環境問題解決のためのアプローチを現実的に理解していくのがこの講座です。

(by paco)縦割り批判があります。僕が関わってきた横浜市の温暖化政策では、交通に関する政策も議論されました。しかし、交通は交通で専門の部局があり、専門家を集めた審議会が開かれて、これからの志の交通政策がどうあるべきかを議論しています。

温暖化対策の審議会が交通政策について提言を出し、一方で交通関係の審議会も提言を出す。両方が矛盾する場合も出てきます。たとえば、渋滞がひどい交差点を公共事業で改修して、渋滞が解消されたら、交通政策としては成功かもしれませんが、温暖化対策ではどうか? 道がスムーズに流れればクルマが便利になってしまい、公共交通を利用する人が減ってしまうので、温暖化の面ではマイナスになります。むしろ交差点はそのままにして、クルマでの移動を公共交通に誘導する政策をとり、結果として交通量が減って、渋滞も解消するわけですから、政策としては、交差点改修は正しくないのではないか、という批判が出ます。これが「縦割り行政の弊害」です。

確かにこういう問題が起こっているのは事実で、縦割り行政の弊害そのものは、解消する必要があります。

しかし、どうやって解消するのについて、安易な発言をする人が多いのもまた事実です。温暖化の審議会でもっと交通政策に口を出すべきだ、出さないことが問題だ、というような批判です。

(by paco)先日、とある交通関係のNPOが主催する会に参加して、ミニレクチャーを行い、参加者と質疑応答する機会がありました。

その中で、ふたつ、興味深い、というより、わりとよくある質問があったので、今週と来週で、書いてみます。

ひとつ目の質問は、「環境問題の解決は、ライフスタイルの変革を通じて行うものではないか?」と言うものです。この質問には、たとえばクルマを使うことを前提にした環境問題の解決策ではダメだ、という趣旨が含まれていて、エコカーへの買い換え促進を図るより、クルマを使わずに、ときにはガマンするぐらいのことが必要ではないか、と言うものです。その背景には、環境問題は人間の欲望が際限ないことの結果であって、欲望そのものをコントロールしなければ、環境問題の本質的な解決策はない、という思想が横たわっています。

(by paco)昨日の火曜日、環境リレーションズ研究所でAIRミーティング「エコエグゼクティブ講座」を行いました。

清泉寮のポール・ラッシュさんの伝記映画アニメ映画「夢かける高原」を見たあと、簡単な意見交換とレクチャーを行いました。

僕も久しぶりに見たのですが、改めてみてももどころ満載で、スゴイ人だなあと実感します。

参加8名の方からの映画の感想は、こんな感じでした。

「こんなに日本に貢献した人なのに、ぜんぜん知らなかったし、知られていないことに驚いた」
「夢や想いがこれほど重要だと改めて気がついた」
「ポール・ラッシュさんが日本の酪農や高冷地農業の基礎をつくったとは知らなかった」
「野球やアメリカン・フットボールへの貢献も知らなかった」
「東京の聖路加病院の創立にも貢献していたとは……」
「同じ山梨県出身なのに、知らなくてびっくり」
「清里の清泉寮は行ったことがあるし、アイスクリームはおいしいけれど、観光施設だと思っていた」
「マリコちゃんの死が切なくて泣けた」

(by paco)来週火曜日、18日はAIRミーティングの日です。
今回は、珍しく映画を見ます。97分のアニメ映画です。

「夢かける高原」は、清泉寮の創始者で、元立教大学講師のポール・ラッシュさんの伝記映画です。

清里の清泉寮には行ったことがある人も多いと思います。もっぱらソフトクリームが食べられる観光牧場、のわりには牛があんまりいないし、宿泊できるようだけど、ホテルとも違うみたい、という感じで、どういう由来の場所なのか、いまいちわからない人も多いと思います。

清泉寮の創始は、第二次大戦前にさかのぼります。立教大講師として米国から来日したポール・ラッシュは、日本の若者たちに自然の中で学び、体を鍛える場をつくろうと考え、自ら資金を集めて、清里高原に清泉寮をつくります。しかし時代は戦争へと向かい、ついに日米開戦。ポール・ラッシュも帰国を余儀なくされます。戦後、日本語が使えるということでGHQの一員として再来日。はやくGHQをやめて清泉寮を再建したいポール・ラッシュでしたが、なかなかやめさせてもらえませんでした。

(by環の花)
今日は、台風の影響でほぼ一日中雨。

午前中は軽トラで水戸まで配達。うちの軽トラは雨だと時々エンジンが止まることがあるので結構緊張する。(以前交差点の真ん中で止まってしまった!)更に助手席に荷物を入れるため少々窮屈。早く軽ワゴンを買って雨の日でも心配ないようにしたいが、今の収入では車2台所有する身分には至らない。

今年4月に導入した雛が順調に育ち、大きさ的には成鶏にひけをとらないようになった。こうなると、もういつ卵を産んでもおかしくないので毎朝気にしながら餌をやっている。

現在は、やや卵が足りないぐらいだが、その群が産み出すと一気に卵が増える。それがコンスタントに売れてくれれば雨の日でも安心なワゴン車が買えるかな?

(by paco)日経BPサイトで続けてきた環境についてのコラムが先月で終了したので、せっかくなので、知恵市場で続けることにしました。タイトルも変えて、【pacoの目×ecoの芽】ということで、原則的に毎週水曜日か木曜日にアップの予定で週刊で書いていきます。日経BPサイトの記事もほどなく消えてしまうのではないかと思うので、バックナンバーとして掲載するかもしれません。

今週は、「温暖化防止5社連合」について。

7月30日に、「温暖化防止5社連合」が始動したと報じられました。このニュース、目にした人はいますか?

『富士通やリコーなど国内の大企業5社が30日、地球温暖化対策に真剣に取り組むことを宣言して政策提言なども行う組織を設立、温室効果ガスの排出が少ない「持続可能な低炭素社会づくり」を目指す「共通のビジョン」を発表した。 連合組織「日本気候リーダーズ・パートナーシップ(Japan-CLP)」に参加したのは、2社のほかイオン、東京海上日動火災保険、三菱東京UFJ銀行』……

(by環の花)

最近雨が降らないと思ったら、今日梅雨明けしたらしい。

今年の梅雨の印象としては、雨が欲しい時に降って、そうでない時は降らないというとても都合のよい梅雨だった。

とはいえ、畑仕事は完全に追われており何から手をつければいいのかわからないような感じ。

とりあえず雑草に弱い作物から除草をと思ったりしても、野暮用があったりと思うようにはかどらない。
僕の場合、まだ妻や父親に助けてもらってるので、どうにか最低限の事はクリアーしてるが、一人では完全にパンクしてると思う。

来年はもう少し要領よくやりたいと思う。

(by環の花) 
今日は雨。

鶏の主食である小麦一年分を入れる為に作った倉庫の片付けをして、いつでも小麦を搬入できる状態にする。

今年は、7,5トン購入予定。相当な量になる。今回は大丈夫だと思うが、来年は更に鶏が増えるので、入りきるか心配。
それに伴い餌を混ぜる為の撹拌機も購入を予定している。

現在は、なんとか手(正確にはスコップ)で混ぜているが、そろそろ限界ぎみ。機械を使うと10倍の量を半分の時間で混ぜてくれるのだ。そろそろ機械に任せ、 そのぶん畑の方に時間が割ければいいと思う。
撹拌機を導入したり、鶏が増えてきたり、出荷が定期的にあったり、だんだんと本格的になってきた感じがする。
今のところ、ほどよい忙しさかもしれないが収入的にはまだ足りない。収入を増やす為には、規模を拡張しなければならないし、するつもりだ。

今後、労力と収入のバランスの見極めが大切になってくる。
仕事に追われる事なく、ある程度の収入を維持できるところにいたいと思う。

(by環の花) 

妻です。

本日の「畑のうた」(テレビ東京、日曜午前11時?)に私が昨年住み込みで農業研修を受けていた「霜里農場」が取り上げられました。懐かしかった。
金子さんはいつもインタビューでいい事を言います。有機農業一筋38年の金子美登(よしのり)さん。

「38年前、今のままでは農家は継がないと感じた。(農家は代々親から子へ受け継がれてきた)
でも農業はおもちゃやアクセサリーと違って、なくてはならないもの。農家は継がなくても農業の後継者は絶対に必要だと思い、20年前から研修生を1人ずつ受け入れ、今では毎年10人の研修生を預かっています。ちょっと疲れてきましたけど(笑)」

38年前、日本の農業の状況を憂い、直感で始めたそうですが、今は小さく循環する生き方としての有機農業(少頭羽の家畜がいて、畑と田んぼがあるのが日本の農業スタイル)にこそ明るい未来があると確信しているそうです。

私も研修中に美登さんに「正しい選択したね?」と言われていました。美登さんが始めた当時は農薬も化学肥料も使わない有機農業をやる人は変人扱いされたそうです。でも今や小川町の町議会議員も努め、有機農業の普及と環境保全に日々取り組んでらっしゃいます。
田んぼもアイガモ農法をやったり、エネルギーもバイオガスや太陽光で自給をしたりと色々挑戦されています。ギャクも面白い方です。

先人の苦労が今の私達の道を歩み易くしてくれているのだと改めて感じました。

(by環の花)

妻です。

前回の事故後、足が不自由になってしまった鶏がいます。たぶんあの時、下敷きになって足を痛めたのだと思います。歩く時に力が入らない様子ですぐに座り込んでしまいます。なので群れから離し、1羽で隔離部屋に入れています。(群れにいると乗っかられたりして弱ってしまうし、餌も食べにいけないので)
今日は、隔離部屋も狭くて可哀想だし、リハビリも兼ねて一緒にネギの除草をしました。草を沢山食べて、途中で気持ち良さそうに眠っていました。早く治るといいな。

(by環の花)

妻です。

今日、私達の完全なミスで鶏を4羽死なせてしまいました。

4月9日に入雛した小さい鶏達に法定伝染病のワクチンを実施しようと、皆を鶏舎の端に追い込んだ時のこと。さて、皆集まったし、ワクチンをやろうかなと思った時に、下にいた鶏がぐったりと動かなくなっているのに気がつきました。圧死です。鶏がおびえて重なりあった時に、下敷きになって圧死してしまったのです。
圧死がこんな数分で起こるなんて。本当に申し訳ないことをしました。「ごめんね、ごめんね」と謝って、羽をさすってみたものの、なんてことをしてしまったのかと思いました。

雛の時に寒さでみんなで固まってしまった時に3羽圧死させてしまい、もう二度とこんなことのないようにと思っていたのに。

本当に可哀想なことをしました。