(by JIN)OTOSHA21「エネルギーシフト」Day3受講記録

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(by JIN)
OTOSHA21「エネルギーシフト」Day3の受講記録を書きます。

本稿では、受講者目線で、セミナーの受講記録を書きます。なお、一部JINの私見にわたる個所が含まれる点、ご容赦ください。

7月は、「エネルギー問題」をテーマとして、3回、セミナーを行いました。同月は、株式会社フジクラ様のご厚意により、会議室をお借りして実施しました。

Day3も、多くの受講生が集い、学校形式の会場の設営でした。そのため、3?4人にグループに分かれてのディスカッションを間に挟んでのセミナーになりました。参加者の皆さんからは、様々な興味深いご意見を聞けましたが、その詳細は、「otoshaラジオ」に譲ります。 http://bit.ly/qgf4oC 本稿では、pacoさんの講義内容をメインに書きます。

Day3の大きなポイントは、次の3点です。
■優位性のあるエネルギー政策は既に見えている
■原子力ムラが、政策立案・遂行を阻む壁になっている
■新たな意思決定の仕組みづくりが求められている

以下、具体的に書きます。

■優位性のあるエネルギー政策は既に見えている

Day1 & Day2で学んできたとおり、再生エネルギーは、現在、技術的には色々可能だし、コスト的にもメリットが見えて来ています。にも拘らず、日本で普及していないのは、エネルギー政策がネックだからでした。

そのエネルギー政策について、実は、世界的には、優位性のある政策が見え始めています。再生エネルギーを促進する、FIT(Feed In Tarriff:全量買取制度)が、それです。FITは、再生エネルギーによって発電した電力について、電力会社が、その全量をプレミアム価格で買い取る制度です。プレミアム分は、電力料金の値上げで賄います。

価格プレミアムには、期間制限を設け、以後、下げていくというアナウンスを行いますので、強い投資インセンティブが働きます。ドイツ等では、このFITによって、再生エネルギーへの投資がここ数年で飛躍的に伸びた実績があります。

これに対して、日本では、RPS制度(Renewable Portfolio Standard)が導入されました。これは、政府が再生エネルギー導入目標量を定めるものの、電力会社は、自社発電・他社発電を問わず、調達すれば良いとする制度です。この制度によれば、電力会社の裁量で再生エネルギー導入が決まるため、再エネ促進にはつながりませんでした。

日本でも、現在、ようやく菅首相の肝入りで、FITが国会で審議されています。しかし、このFIT法案は、FITの根幹である価格設定について、経産省の裁量が大きい仕組みとなっています。この点について、どのような審議となっていくのか、事態をウォッチしていく必要があります。

■原子力ムラが、政策立案・遂行を阻む壁になっている

日本の政策は、官僚が作成して内閣法案として国会に上げられるケースが多く、衆議院・参議院で法案が作成される場合も、その法案立案には官僚が関わる場合が多いです。したがって、官僚主導で政策が決定されています。

官僚は、国会の意向に配慮しながら政策を立案します。国会で力を持っているのは、票田となりやすい利権集団と結び付いた政治勢力です。利権集団には、農協中心の農水族、建設族等がありますが、その一角を占めているのが、「原子力ムラ」です。

電力会社は、国会・官僚・財界・メディア・学界と強い繋がりを持っています。その原資となるのが、地域独占企業として自由な価格で徴収できる電力料金です。また、多数の従業員を抱えると共に、参加に多くの関連企業を抱えるため、票田として政界に影響力を行使しています。

こうして社会的に強い政治力を持った電力会社が推進してきたのが、原子力です。したがって、原子力は、政・官・財・学と電力会社がタッグを組んだ「原子力ムラ」によって推進されてきており、この「原子力ムラ」が、再生エネルギーに関する政策立案・遂行を阻む高い壁となって立ちはだかってきました。

■新たな意思決定の仕組みづくりが求められている

こうした一部の利権集団が政策に影響力を及ぼすあり方は、高度経済成長時代には支障なく成り立ってきました。国全体の富が上昇していたため、その一部を利権集団に分配しても、利権集団から外れている国民にはさほど痛みを伴わなかったためです。

しかし、経済成長が横ばいとなっている現在では、これらの利権集団への利益配分は、その他大多数の国民の痛みを伴うことになってしまいます。そのため、その他大多数の国民が参加できるような政策的意思決定の仕組みづくりが必要となってきます。

その取り組みの1つとしてpacoさんが取り組んでいるのが、「エネこみ」という仕組みです。 http://enecomi.com/ です。ここでは、pacoさん中心に、政治家・メディア・評論家等が再エネ推進(阻害)発言を行った場合等に、それを支持(不支持)する意見のフォーマットをアップします。それを参考にして、意見表明を行うといったことを可能にするものです。まったく新しい取り組みであって、先行きは見えないものの、こうした活動が、この国の意思決定のあり方を変えていくことが期待されます。

(by JIN)

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