(by paco)【pacoの目×ecoの芽】007 高速道路無料と暫定税廃止は実行すべき

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(by paco)民主党が政権を取り、マニフェスト通り、高速道路の原則無料化と、ガソリンの暫定税率廃止を実行すると言っています。

これに対して、環境NPOなどからは、自動車の利用を優遇すると、交通量が増えてCO2排出増える、と反対の声が上がっています。この問題、どう考えたらいいのでしょうか。

僕は、今回のふたつの政策は、実行すべきだと思っています。これは環境問題とは別に、まず本来あるべき状態を実現する、ということが重要で、それが結局は環境問題に対する行動につながると考えるからです。

高速道路の無料化は、日本で最初の高速道路名神高速ができたときから決められていたことです。そしてその原則は、今も変更されていません。世界的にも、高速道路はフリーウェイト呼ばれるなど、原則無料が普通です。高速道路だから料金所があることに、日本人離れていますが、もし一般道を通るときもお金を取られたら(自宅から駅に行くまでに、料金所があって、自転車、歩行者もお金を取られるとしたら)相当違和感があります。道路は移動の自由を保障する者かインフラですから、日本でも高速道路は原則無料で、期間限定で料金を取る、という形になっているのです。

同じく、ガソリンにかかる暫定税率も、あくまで暫定ですから、期間が終わったら速やかに廃止するのが本来の形です。それを、暫定税率をとった上で、一般会計に組み込んで、福祉など普通の税として使える、というのは、まったく原則を無視した話しで、こういうその場限りの対応を繰り返し、積み上げていくことは、社会にまっとうな状況を作り出していくことと大きく矛盾します。

環境問題を解決するには、原理原則を立て、それに基づいて社会的合意をつくり、手を打っていく必要があります。長期的な目的のものなので、その場どの場の妥協の産物で行うことではなく、長期的にこれだけ削減する、そのためにこれをやるべきと明確にした上で、それに対して、たとえば「今はひどい不況だから、少し負担を軽減しよう、でも不況が解消したらもとにもどそう」というようにやっていかないと、その場の状況(たとえば不要)にばかり左右されてしまし、長期的なアクションがとれません。

そういうこともあって、民主党の政策にはまずは賛成で、原則を実現することが当然の政治を行うという姿勢をみせ、実行するべきだと思うのです。

その上で、では交通について、環境面からどのような政策を撮るべきかの原則を新たに作る。社会の環境適応にかかる負担は、「Bads課税、Goods減税」の基本が有効です。Badsとは悪いもので、ガソリンを大量消費するような乗り物は、その環境負荷に応じたお金を取る。逆に環境によいものなら、税を減らしたり、補助を出す。そのぶんの原資を、Bads課税で得た税収から当てる、というのが、この原則です。

そうなると、高速道路を有料化するべきかは、無料化によって、全体の道路利用から来るCO2排出が減るか、増えるかを見極めることから始める必要があります。民主党の主張の根拠は、国交省が以前調査したシミュレーションの結果(CO2削減になる)なので、本当にその通りになるかどうかを、政策実行後に確認してから、意思決定するべきでしょう。その際、道路単体ではなく、たとえば鉄道や船などの輸送手段からトラック輸送に移行する動きが大きければ、鉄道や船に比べると道路利用は環境的にBadsなので、課税すべき、ということになります。一方ガソリンの暫定税率は、改めてガソリン利用におけるCO2排出と社会的価値のバランスを考慮し、どのようにBads課税するべきかを検討します。CO2排出はガソリンだけでなく、電気やガスも同じなので、すべてCO2排出量に比例した炭素税を創設して、CO2排出に比例するよう設計する方法があります。しかし、電気ガスといった生活インフラと、鉄道、バストラックなどの公共交通は、必要性と効率を考えて炭素税を安くし、自家用車に使うガソリンは税率を高くする方がいいという議論も出てくるでしょう。その場合は、高速道路利用のCO2発生と同じように、鉄道やバスからマイカーへの移行が起きるかどうか、ガソリン利用の打ち、実は公共工数に使われている、などの可能性も調査対象にして、どの程度の炭素税が適切かを設計する必要もあります。

おそらく、ガソリンに早や高めの炭素税をかけ、軽油(トラック・バス用)には軽微な炭素税、電気ガスと公共交通ようには低めの炭素税東洋に傾斜をかけて、再度税を設計することになるでしょう。

どうせガソリンに課税することになるなら、今の暫定税率を炭素税に振り返ればいいじゃないかという意見もありそうですが、このやり方だと、「税がなくなったり取られたりする」ことの抵抗感はないのですが、税額が暫定税率と比べて炭素税の方が高くあるべきか、安くあるべきかという議論がなされないまま、暫定の額が炭素税になる可能性が高く、原理原則とはほど遠いことになります。ここは高速も暫定税率も廃止し、ゼロベースで社会負担を検討した上で、どうすべきかを決めていく。こういう政治的な態度が、ほかの環境問題についても、適切な解決策をとる素地になると思います。

今の負担を解消するとどうなる、というイシューの違う者同士を比べるのではなく、違うイシューはひとつずつ順に答えを出すという態度が成熟した社会の形であり、環境問題にもよい解決策が出せるのだと思います。

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