(by JIN)フジコヘミングを聴いてきた part2

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(by JIN)
フジコヘミングについては、昨年秋にモスクワ交響楽団との共演コンサートに行った時のことをこのブログで紹介しました。
http://www.chieichiba.net/blog/2008/11/by_jin_13.html

4月12日(日)、前回と同じ上野の東京文化会館でリトアニア室内管弦楽団との共演があり、これにも行って参りましたので、感じたことをご案内します。
http://www.tv-asahi.co.jp/event/contents/2009_classic/0006/

結論としては、夫婦2人のS席2枚とベビーシッター代等併せて4万円の価値は十分にあったと思います。今回は、コンサートに出向いて気付いた点を3つの角度でまとめてみました。

■フジコヘミングについて

今回は、前回のSS席と違って、S席だったのですが、実は座席の位置としては今回の方が「お得」でした。ちょうど舞台を正面に見て左側前から4列目だったのです。フジコヘミングのピアノは舞台中央に設置されるのですが、この位置からですと、ピアノを弾く手が非常によく見えたのです。舞台を正面に見てまっすぐのSS席からは、手はよく見えなかったのです。グランドピアノは、上のカバー(「屋根」と言うようです)を空ける方向が決まっていますので、正面左側から手が良く見えることに今回気付きました。
http://www.piano-tokyo.jp/gp_name.html

そして、その手は、それほど大きくは見えなかったのですが、とにかくその動くスピードにびっくり!です。速い中にも、フジコヘミングの特徴である独特のスタッカートの所では力強く鍵盤を叩いていて、「なるほど? こうやって弾いているのか?」とよく分かりました。

今回改めてフジコヘミングを見て感じたのは、その個性の強さです。ピアノはスタンウェイのグランドピアノで、しかもオケとの共演とあって、並のピアニストであれば、その場に圧倒されて力負けすると思います。しかし、フジコヘミングには、自分が表現したい世界観があり、単にそれを表現する道具としてピアノを使いこなしている感じがするのです。

フジコヘミングのピアノは、独特のリズム感やスタッカートがあるので、「譜面どおりの正確な」音楽を好む方からは嫌われる傾向があるようです。しかし、同じカンパネラでも「その演奏を聴けばフジコヘミングが弾いたものと分かる」、そんな個性的な演奏が好きな私にとっては魅力は深まるばかりなのでした。

■指揮者について

若手のロベルタス=シャーヴェニカスという人でした。若いけれども、なかなか情熱的な指揮でした。
http://www.samonpromotion.com/artist/list/robert/index.php

今回、私が注目したのは、オーケストラにおける指揮者の役割です。最近、指揮者のいないオルフェウス・オーケストラが注目される中、指揮者の役割は何なのか興味を持っていました。そんな中で、人事コンサルタントの川上真史さんが、指揮者の役割は演奏当日はほとんどなくて、練習のときに演奏のレベルを上げるのが仕事、と言っていました。オーケストラの団員は、お互いにお互いを見て演奏を合わせていて、ほとんど指揮者は見ていない、というのです。

そんな川上さんの発言の真偽を確かめたかったのです。なるほど、たしかに、団員はほとんど指揮者の方を見ている風はありません。楽譜にもほとんど目を落とさず暗譜です。周りの雰囲気を体全体で感じながら、周囲に溶け込んで演奏しているように見えました。うむ・・・そうすると、指揮者の役割は当日は余りない?

いえ、私にとっては、指揮者の役割、ありました!今、演奏されているこの曲、この場面は、どんな意味を持っているのか?指揮者の曲に対する解釈も含め、指揮者はそれを全身で表現してくれます。「曲の意味」を観客に向けてパフォーマンスする、それが指揮者の大きな役割の1つに思えました。指揮者は背中を向けてはいますが、実は、観客サービスを全身で行っているのでは?というのが、今回の大きな発見でした。

■リトアニア室内管弦楽団について

前回の100名程度のモスクワ・フィルと違って、リトアニア室内管弦楽団は30名程度のこじんまりとした楽団でした。たしかに、大音響による迫力には欠けますが、小人数にはそれなりの良さがあることも新たな気付きでした。それは、小人数がゆえの緊張感です。第1バイオリンなども10名を超えてしまうと、正直、個人個人の音が全体に埋もれてしまう感じがするのですが、6名程度しかいないと、1人1人の音が凛と響いている感じがしました。

残念ながら、他のオケと比較できるほどクラシックを聴き込んではいないのですが、個人的には、素晴らしい楽団と感じられました。小集団ながら、非常にメリハリの利いた音楽を聴かせてくださったように思います。

以上、3つの角度から感想をまとめましたが、また機会があれば行ってみたいと感じました。
(by JIN)

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