(by paco)「チェ 28歳の革命」をみました

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(by paco)映画「チェ 28歳の革命」をみてきました。

チェ・ゲバラは、もともとアルゼンチンの裕福な家庭に生まれ、医師になったのですが、医師の仕事に飽きたらずに中南米各地の抑圧された社会を見て回り、義憤に駆られます。結局メキシコで亡命キューバ人のグループに合流し、フィデロ・カストロとともに小さな船でキューバに密航して、ゲリラ戦に身を投じ、カストロの懐刀として革命戦争を指揮して、キューバから米国の傀儡支配勢力を追い出し、キューバ革命を成し遂げました。

革命後のキューバで要職に就くも、この職を放り出して南米に渡り、再びボリビアで革命戦に身を投じるものの、革命半ばで的につかまり、翌日銃殺刑になりました。享年39歳。

中南米では、チェ・ゲバラは民衆のために戦った英雄で、こころざし半ばのその生涯はカリスマ的尊敬を集めています。トレードマークの星とともに、缶バッチになったりしているので、どこに廃油だろうと思う人もいるようですが、正真正銘の革命家です。


チェ・ゲバラの生涯を映画化したのが、この作品で、2パート、2本の映画に分かれ、前編が今回見たもの。後編は「チェ  別れの手紙」として今週末から公開中です。後編がスタートしたので、前編はそろそろ打ち止めと思い、金曜の夜、あわてて見に行きました。

2時間半の長編ですが、まったくあきさせず、一気にエンディングまで見てしまいました。かっこよかった。革命とは何か、世界を変えるとは何か、しみじみ考えさせられました。今の日本人からは想像もつかないような世界ですが、僕らも、今環境適応という革命に遭遇していると考えれば、戦う場や対象は違うものの、同じマインドを持つべきだと、たまには自分を鼓舞してみたりして。

「軍隊は、軍紀が厳しくないと勝てない」……つまり、規律ですね。収奪しない、自らを律する、不正義をしない。軍事力という力があれば、農民の家に押し入って食べ物を号たつしたり、娘を強姦することもできますが、そういう軍隊は市民の支持を失い、勝てない。しょぼい革命軍ほど軍紀をどう保つかが非常に重要で、それをチェはやりきった。

ちなみに旧日本陸軍は、昭和初期までは軍紀の厳しさで有名で、中国大陸でも指示されていましたが、中国戦線が拡張してからは軍紀が乱れ、強奪や暴力、強姦など蛾横行して、市民の支持を失い、敗北しました。

「大義名分が重要」……大義は、戦い、暴力、強制力を正当化というか、納得させるために、どうしても必要です。そして大義を単に大義にすることなく、限られた占領地であっても、実現の努力をする。チェの革命軍は、ジャングルのわずかな占領地のときから、地域の農民のために医療機関を設置(チェ自身が医者)、学校をつくって、兵士に読み書きを教えて、革命後の社会のレベルアップに備えました。戦いで疲れ果てている兵士を「勉強しろ」と追い立て、単に戦って勝つことではない、真の社会づくりのイメージを示しました。こういう活動は、現在でいうと、たとえば「イスラム過激派」と呼ばれるガザのハマスも同じことをしていて、負傷した民間人に補償を行ったり、学校や病院を整備して、民生の安定を図っていて、軍隊は単なる軍ではなく、軍事民生をしっかり行えてこそ、支持を受け、勝利の可能性も開けるということがわかります。

前編の「チェ 28歳の革命」も、革命勝利一歩手前まで描くのですが、まさにこの「軍紀」と「大義」の両方が象徴的に示される場面で終わり、強い印象が残ります。戦いの場面ばかりですが、それが決して悲惨ではなく、すばらしい映画です。

ちなみに、僕は品川プリンスシネマでみましたが、この映画館、いいですよ、シートも空間も実に気持ちよく。印象が薄れないうちに、今週か来週にでも後編を見に行くつもりです。

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