(by paco) Alfa166に乗る

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(by paco)My156が車検だったので、Alfa166を代車で出してもらって、10日間ほど乗ってました。

数字の車名は、慣れないとわかりにくいですよね。BMWもメルセデス(ベンツ)もプジョーも、伝統的に数字の車名を使っていますが、なぜだかわかりますか? 

欧州では狭い範囲にたくさんの国があり、国境を越えると言葉も代わります。移民もたくさんいます。意味のある単語を使うと、自国語ではよい意味でも、別の言語では、悪い意味の単語にすごく似ていたり、隠語にヘンな意味がある、といったことが置きやすくなります。そのため「売れない」というのも困りますが、もっと困るのは、宗教的、あるいは歴史的、慣習的、などさまざまな理由で、差別感がある、許せない、という感情を抱かせてしまうと、訴訟ざたになるリスクもあります。そんなこともあって、けっこう数字の車名が多いのです。

さて、Alfa166というのはどんなクルマかというと、世代的には、現行のラインナップ中の最上位モデルである159の1世代前なります。僕が今乗っている156とほぼ併売されていて、156より1クラス上の、アッパーミドルクラスです。ライバルとしては、メルセデスEクラス、BMW5シリーズあたりで、ボディサイズは全長4.7メートル以上、エンジンは6気筒 3リッターというあたりが標準的です。


156を運転して、横浜・港北IC近くにある整備工場にいって、代わりに166を借り受け、乗り出してみると、なんともしっとり、どっしりしたクルマの雰囲気にびっくり。V6 3リッターですが、ミッションは1世代前の普通のトルコン式4速ATなので、加速は優雅、というかかったるいぐらいです。でも、それなりにアクセルを踏み込んで回してやると、アルファらしい高回転を好むエンジンがぐいぐいクルマを加速させてくれるので、しめしめという感じです。

この日はちょうど、市川にそのまま行く用があったので、すいた首都高を走って小1時間、往復したのですが、静かだし、重めのステアリングでどっしりしたスタビリティ(直進性)で、矢のように走ります。

昔乗っていたシトロエンCXを思わせる挙動で、路面の小さな起伏をうまくいなして、ゆったりした動きに変換した上で、まるでタイヤが路面についていないかも、と思わせるようなフラット感が味わえる。この挙動は、往年の高級欧州車のもので、ラテン系のアッパーサルーンの、「らしさ」なんだと思います。ドイツ車や日本車の影響が強くなり、こういったゆったり、凪いだ海上をゆくクルーザーのような高速安定性を味わえるクルマはすっかり減ってしまったように思いますが、スポーティブランドのAlfaでこんな挙動を味わえるなんて、びっくりです。

とはいえ、そのぶん、Alfaらしいきびきび感はあまり感じられず、ステアリングのロックtoロックは156などと同じ2回転強ではあるものの、高速でも街のりでも、シャープさは犠牲になっているようでした。そういう意味もふくめて(僕が乗ったことがあるクルマの中では)、シトロエンCXの後を引き継いだXMや、プジョー406あたりが一番近い印象です。それにしても、こういう乗り味は日本車ではまず感じることができない大人なエレガンスがぷんぷんで、ヨーロッパは成熟しているなあと言うか、日本車は、こういう熟成はあきらめたんだろうな、と思えるのです。

わざわざ、同クラスの国産車より値の張る輸入車に乗るのはなぜ?とときどき人に聞かれるのですが、こういう乗り味の奥深さを、感じる、完成があるかどうかで判断が分かれるところ。直接相手にはあまり言いませんが、たくさんのクルマに乗り、クルマという機会が醸す味わいの違いを感じる完成のない人には、いくら説明しても理解してもらえないのですね。特に、国産車にまんぞくして乗り継いでいる人は、Value for Moneyを見た目の品質や数値でわかるスペックを重視する傾向にあり、ずっとそこに注目してきているわけですから、説明しても、ピンと来ないのだなあと思えます。


デザインは、みての通り、156ともよく似ているし、なんといっても巨大な盾のアイコンがついた顔つきはAlfa以外の何者でもありません。デザインしたのは、ワルター・デ・シルバで、今乗っている156というより、その前乗っていた147のデザイナーであり、ボディー側面の「くぼみ」が147との共通点になります。長く、広く、低い構えは、乗りやすさを重視するライバルとは一線を画すディメンジョンであり、おじさん臭さをみじんも感じさせない筋肉質の印象を与えてくれます。

とはいえ僕が乗るにはいささか大きすぎる感じ。僕は体が小さいので、大きなクルマがキライなんですよ(^-^)¥。というか、都内で乗ることも多いので、取り回しが悪く神経を使うし、ちょっとしたスペースにするっと入るこめるサイズが好きなんですね。自分では選ばないかな?と思うわけですが、それだけに、ちょっとアッパーな雰囲気が味わえてラッキーです。

ちなみに156は、全長4.4メートルほどで、30センチ以上短く、車重は1.3tと1.5tで200キロ差があるので、やはり「大きい」んですよね。

ということで、なかなか味わい深いこの166ですが、すでに絶版になっています。後継車は前述の159になるのですが、159は156と166の両方の後継車として登場して、サイズ的には166とほぼ同サイズ。ですから、166に乗ってみたいかたは、中古を探すことになります。まだ絶版になって日が浅いので、程度の酔い中古はありそうですが、何しろタマ数が少なく、オーナーさんがあまり手放さないという話も読んだことがあるので、手に入れたいかたは正規ディーラーに出たら連絡を、と依頼しておくといいかも。

10日間で500km近く走り、市川ではかわいい子猫ちゃんを載せてうちに戻ったり、誕生日祝いに久しぶりに葉山あたりまでドライブしたりと、楽しませていただきました。燃費は、高速40%程度で、5.5km/Lぐらいでしょうか。昨今の石油高にはちょっとつらい燃費ですが、クラスから考えれば妥当なところでしょうか。

車検から上がってきた156に乗り換えると、挙動がシャープで、きびきびしているのにびっくり。ま、僕としてはやっぱりこっちの方がいいや。

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