(by ねもけん) 成果主義の続き・・・

| コメント(1) | トラックバック(0)

さて成果主義の続きです。。。

成果主義というシステムが被雇用者にとってどう受けとめられているかは別として、今度はこの成果主義を会社側、つまり雇用者の立場から見て考えてみたいと思います。

雇用者といってもワンマン経営でもない限りは、会社側の立場でシステムの中身を決めたり、運用したりする人がいるわけで、それはつまり被雇用者なのだから、そういう人達から見ると成果主義というのはどういうふうに映るんだろうと、まずは素朴な疑問、というか興味が沸いてきました。

成果主義における評価方法や報酬の配分方法などについて理解している人、それは一般的には管理職ということですが、管理職にも評価する人がいるはずなので、このピラミっド構造はどこまで続くのか?と考えると最後は社長まで行ってしまうのでしょうか?

社長までいかなくても役員の報酬は担当する事業での利益など、会社への貢献度などから配分が決まってくるのでしょう。逆に会社へのマイナスの貢献度という判定もありえるでしょう。ここで役員報酬は企業会計ではどういう取扱いだったか?Accountingの復習をしないと思い出せません。。。

では一般の被雇用者(従業員)はどうかというと、これは従業員への報酬の総和の決定プロセスを調べてみる必要がありそうです・・・

従業員への報酬と書いたのは、『ボーナス』をイメージしているのですが、この総額が一定であると仮定しています。

成果主義における評価方法も会社により様々であると思いますが、一般的には、A,B,・・・,Eなどの段階的な評価になると思います。この場合、その評価レベルにより報酬額が決まってくるわけですね。

とすると、誰もが素朴な疑問として思い浮かぶのは、『もし皆がSuper Peformer(スーパーパフォーマー)になってA評価になったらどうするの?』 ということです。これに会社?いや、成果主義というシステム自体はどう答えるのでしょうか?

そんなことが起こる可能性は非常に少ない・・・という現実論を主張する人もいると思います。これは特に大規模な会社で従業員が多い場合などは、言えるのかもしれません。

ただし、ベンチャーの様なまだ人数もそれほど大きくない会社などではあり得ることかもしれません。皆がベンチャービジネスを成功させるために一丸となって頑張る。そして会社が成長する、売り上げが倍増する・・・などというパターンです。

この場合は、皆が会社の成長、売り上げの増大の恩恵を受けるでしょうし、受けられるでしょう。つまり、その恩恵の原資となる売り上げがあるからです。

 同じことが大企業にも言えるでしょう。確率的に少ないかもしれませんが、従業員1万人の会社の社員全員が成果主義を採用しており、みなAグレードの評価を達成する、即ちその大企業は大発展を遂げ、業界でのナンバー1になり市場を独占する・・・などというパターンです。

ここで共通になっていることは、成果主義の評価に対応する報酬の原資が企業発展の産物として確保されているということです。つまり、逆の言い方をすれば、成果主義における評価とはその評価に対応する報酬の原資と紐付いているわけであり、原資となるものがなければそれなりの評価となってしまうということになります。

現実的な企業活動では、革命的な発明がなされたり、爆発的なヒット商品でもない限り、売り上げが倍増することなどは頻繁に起こることではありません。つまり成果主義の報酬の原資は通常ある程度の範囲内に納まるということになります。

この報酬の総和を評価される社員全員に振り分けるシステム、それがまさに成果主義と言えるのではないでしょうか?

 でもここで問題が発生します。成果主義は段階的な評価ですから、報酬の総和が一定(ある程度の増減はあるにせよ)ということは、良い評価の人がいれば、悪い評価の人もいるということです。繰り返しますが、報酬の総和が一定であれば、システムとしてそうせざるを得ません。

あるいは皆が良くも悪くもなく普通の評価になるという解もあるかもしれません。でも、これって?そう、成果主義でも何でもない、これまでの年功序列的評価システムはこれに近いものですね。

 くどくど書いてしまいましたが、これらの勘定を経営者側から見ればいたってシンプルと言えるでしょう。評価システムがどの様なものであれ、評価に対応する報酬の総和はある程度決まっている。評価システムはその分配方法を決めるシステムであると。

こう考えれば非常にクリアに見えてくると思います。決まったパイを社員間で奪い合うシステム・・・というのが現実論なのかもしれません。

成果主義が世知辛いといったニュアンスで語られることが多いのも、こんなところから来ているのかもしれません。

貴方ならどう考えますか?成果主義に賛同しますか?それとも反対して、従来のままで良いと考えますか?

ちなみに私は賛同派です。理由は簡単。仕事が出来て会社の売り上げに貢献している人とそうでない人に差をつけるのは当然だと考えるからです。

でも、反論が聞こえて来そうです。。。 私の職場は間接部門で会社の直接の売り上げ貢献には関係ない。。。そのような職場で働いている私はどうなるのだと・・・。


 次回はそんな評価の部分について書いてみたいと思います。


(注:Writesで書いていることはあくまで私個人の考えですので、是非皆さんのお声をブログのコメント機能などでフィードバックしてください!)

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://w0.chieichiba.net/mt/mt-tb.cgi/523

コメント(1)

正しい評価 難しいと思います。
何に ほんとの価値があるか、いつも考えています。

コメントする