(by まつおっち)すてきな制約

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(by まつおっち)

小学生の長男と一緒に、公園など広いスペースのあるところに遊びに行くと、
だいたいいつも

「パパ、鬼ごっこしよう!」

と言ってきます。


子供のペースで遊びに付き合うと、
こちらは本当にヘトヘトになるんですけど、

「私と喜んで遊んでくれる時期はいつまでも続きはしないだろうなあ・・・」
「中学に上がれば口もきいてくれなくなるかもしれない・・・」

そう考えると、子供の方から誘ってくれるうちが花ですね。(笑)

さて、鬼ごっこは、片方が逃げ、もう一方が追いかける
という実に単純な遊びですが、通常、まず最初に「逃げられる範囲」を
決めますよね。

「芝生が生えているところだけ」だとか、「大きな遊具から降りてはいけない」とか。

この取り決めがないと、どこまでも逃げられるので、
追いかける鬼は面白くないし、逃げる方だってあまり面白くありません。


ある限られたエリアの中での追いかけっこだからこそ、
右か左か、どちらに逃げるかの瞬時の判断や、鬼との駆け引きを楽しむことが
できるわけです。


つまり、一定の「制約」があるから遊びが面白くなる。

これは、高度な遊びとも言える「スポーツ」でも同じですね。
いわゆる「スポーツ・ルール」は、

“XXXしてはいけない”

といった「制約条件」を決めたものに他なりません。

たとえば、サッカーの「オフサイド」というルール、
これは、わざわざ得点が入りにくくするために設けられたもの。
でも、だからこそ、手に汗握る緊迫のゲームになるのです。


こうした、

「自らの行動を縛る‘制約’があることで、むしろ楽しみが増す」
という真実、これは、キャリアにおいても深い示唆を与えてくれます。


そもそも、あなたの持って生まれた身体、頭脳、出自などは、
見方を変えれば‘制約’です。ある程度は変えられるけれども、
大きくは変えられないものです。

簡単な例で言えば、あなたが「人間」として生まれた以上、
鳥のように手をはばたかせて飛ぶことは、どんなに筋肉を鍛えたってできない
(それでも「飛びたい」という人の強い思いが、飛ぶ機械、すなわち「飛行機」
 を発明することにつながるわけですが)。


そしてまた、いま所属している会社・組織での仕事や、
上司、同僚、部下、取引先なども短期的にみれば、あなたにとっての‘制約’ですよね。
しばしば、あなたがやりたいことの障害になることがあります。

もちろん、別の部署に異動させてもらったり、転職すれば、
仕事の内容や、関わりあう人々を入れ替えることはできます。

しかし、そうホイホイ仕事や会社を変わるわけにもいけない。
しかも、新しい場所では別の新たな制約に囲まれる。

つまり、私たちは、自分ではどうしようもない制約だらけの中で生きているのです。


ですから、こうした‘制約’を「自分の思いが実現しない言い訳」にして愚痴ってばかりいるのか、
それとも、この制約を逆手に取って「うまく自分の思いを遂げようとする」のか、

‘制約’

との付き合い方の違いによって、将来のキャリアに大きな差が出てきます。

たとえば、「上司が駄目だから、自分の仕事がうまくいかないんだ」などと言う暇があったら、
「この駄目な上司をどうやってうまく使ってやろうか」と知恵を働かせる。
そうして、上司の存在を「すてきな制約」に変えてしまうのです。


まあ、これは口で言うほど簡単ではないのは確かです。
(正直、私だって、今でも自分の思いを阻む「制約たち」にしょっちゅうむかついています・・・)

でも、冷静になって考えれば制約はあって当たり前です。
どうせならゲームのルールと考えて楽しんじゃおうという考えで
仕事をやった方がいいと思いませんか?


なお、「すてきな制約」という言葉は、世界的に有名な建築家、
隈研吾氏がおっしゃった言葉です。

建築の仕事もまた、ある広さの形状や大きさを持つ敷地や周辺環境、予算など
「制約条件」が必ず存在します。でも、建築家としての腕の見せ所は、
その制約条件を最大限に活かした設計をするところにあります。


先日、あるインタビューで

「予算や敷地の制約がなかったら、どんな建築物を設計しますか?」

と聞かれた隈氏は、次のように答えていました。


「それは困りますね。制約がないとかえって設計できない。
 だから、もし制約がなかったら、自分で探しにいきます。
 ‘すてきな制約’をね」


私も、隈氏くらいの境地まで早くなりたいと思ってます。(笑)

(by まつおっち)

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