(by take) 最愛

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(by take)娘の麻衣は1才が過ぎて、離乳食に随分興味を示すようになりました。お粥や麺類が大好きで可愛い歯も上下4本ずつ生えていますから、もうそろそろ断乳の時期だと考えていました。
麻衣は生まれてから、ずっと母乳で育てています。授乳の度にロナリンのおっぱいを触りながら飲む姿は、ほほえましく感じていたのですが、歯が生えだした頃から時折乳首を噛んでしまう時があり、その度にロナリンは余りの苦痛に大声を上げていたのも、断乳を決心した理由の一つです。

ところが甘えん坊の麻衣は、いつも母親にべったりですから断乳は難しそうです。又、ロナリンもお乳の出が良くて、麻衣が吸わないとおっぱいが張って、ちょっと触るだけでも痛いみたいでこちらも大変そうです。

そこで、昼間は麻衣を実家に預けて、ロナリンは出来るだけ麻衣の目に付かないところでゆっくり過ごすと言う方法を取ることになりました。

そして毎日実家に出かけていくことになったのですが、意外に麻衣は毎日楽しそうにロナリンのおかあさんやロナリンの兄弟達と楽しく遊んでいるとの事。1週間もすれば断乳も随分進むのではと思っていたのです。

そんなある日僕は仕事で、フィリピンに旅行に来られるといつも声をかけて下さる、優しくて大切なお客様(と言うよりお友達のようにお付き合いさせて頂いています)と「ボホール1日観光」に行っていました。夜はそのご夫婦と僕たち家族で食事を一緒にする予定で、とても楽しみにしていました。
ところがツアーの途中で突然ロナリンから携帯に電話があり、出てみると泣きながら話してきました。ともかく、ただ事ではない感じがしたので、落ち着いてゆっくり話すように言うと「突然麻衣ちゃんの唇が紫色になって、意識を失って倒れた。今病院で検査しているけど、酸素吸入もしている。怖い!どうしよう。」とのこと。
それを聞いた僕も一瞬血の気が引く感じでした。今朝いつもと変わらず元気にはしゃいでいたのに、、、ともかくフィリピンはお金がないとちゃんと治療してくれない可能性があるので、デポジット(前受金)を入れるように言い、お医者さんの指示に従い、最善の処置をしてもらうように依頼するようアドバイスしたのが精一杯でした。

すぐにでも病院に駆けつけたい気分でしたが、ツアーをハンドルしている最中ですし、ボホールからセブに帰る高速艇は6時半着の便だからどうしようもありません。ツアーの合間にロナリンに何度か電話をして、麻衣の状況を聞くと、酸素吸引は30分弱で必要が無くなった様で、今は点滴のみの処置と聞いて一安心。でも電話越しに麻衣の泣き声が聞こえます。もちろん点滴なんて不快そのものですから、嫌がっているのでしょう。やっぱり可愛そうです。

病院に着いたのは夕方の7時。本来はツアーをハンドルしているから、ちゃんとホテルまでお客様を送迎しなければいけないのですが、「娘さんが心配でしょうから、ホテルまでは私たちだけで帰ります。そのまま早く病院に行ってあげなさい。」との優しい言葉に甘えました。病室に飛び込むと、少し疲れた表情の麻衣とベッドでうとうとしているロナリン、そしてお母さんと兄弟みんな来てくれていました。麻衣は点滴を嫌がったので何度も針を刺し直したらしく、両手、両足7カ所に注射のあとの青あざがあり、とても痛そうでした。うたた寝のロナリンはひとまず麻衣の状態が安定したので、反対に疲れがどっと出たのですね。でも彼女の表情から、大きな問題は無いことはすぐ分かりました。

お医者さんの話によれば、脳波の一部に乱れがあり「てんかん」を起こしやすいかもしれないとの事でした。ただ今回の発作は意識を失っていた時間は短く、けいれんなどは伴わなかった事、脳や頭に外傷や衝撃を受けた様子は無く、生まれてから今まで全く発作の兆候も無かったことから、しばらく様子を見て今後てんかんの発作が再発するようであれば、投薬を開始しようという事でした。病気の事はショックだけど、深刻ではない状況に一安心でした。

さて、今日の出来事をロナリンに色々聞いていると、とても嬉しい話が聞けました。麻衣が倒れた時、ロナリンは実家でくつろいでいたので、ビックサイズのTシャツにパンティー姿だったのです。倒れた時ともかくすぐに病院につれて行こうとしたのですが、全く自分が着替えなくてはいけないと考えずにいたとの事。病院で初めて自分の姿に気がついたのでした。本当に麻衣しか見えていなかったのでしょう。そして彼女のお兄さんはタクシーを止めるために道の真ん中に仁王立ちになり、乗客の乗ったタクシーを止めて、事情を話して降りてもらい、病院に向かったとの事でした。親としてここまでやってくれるのは本当にありがたい。麻衣の事を深く愛してくれる姿に感謝です。麻衣は幸せですね。こんなに愛情深い家族に育てられているのですから。

翌朝には退院でき、お医者さんも普通に過ごして良いとの話でした。体調も良さそうだったので、様子を見ながら昨日中止した食事会をすることにしました。このお客様とは僕がカオハガンで勤めていたころからのおつきあいで、ロナリンとも結婚する前から一緒に食事をさせていただいている方です。だから麻衣の成長ぶりを「親代わり」に見てもらいたくて、いつもフィリピンに来られる度にスケジュールを合わせていただき、家族ぐるみのおつきあいをさせていただいていました。そして食事会の間、麻衣はとても機嫌が良くて愛らしい仕草で皆を楽しませてくれました。麻衣やロナリンにとって、日本人の優しい知り合いがいることは、とてもありがたく大切なことだと思います。

親バカかもしれませんが、麻衣はとても良く笑う明るい娘だと感じます。それは皆の「最愛」を受け、育んでいるからだと思います。そして、その「最愛」をかけて下さる人に感謝の気持ちを僕たち夫婦は決して忘れないようにしなければいけないと感じました。人の成長に欠かせないエッセンス。大きく成長して欲しいと思います。(by take)

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コメント(2)

いや?大事件でしたね。
戻るに戻れない心配な気持ちが伝わってきました。
貧しいけれど、気持ちが豊かな人たちなんですね、takeさんがフィリピンに安住の地を見いだした理由がわかるような気がします。
ともあれ一安心ですね。

pacoさんコメントありがとうございます。

今回のことは本当にびっくりしましたが、麻衣は生まれてから「風邪一つ引かない丈夫な子」だと思っていましたから、今回のことがなければもっと油断することになったと思います。

フィリピンに住むと良く記事に書く「家族の絆の濃さ」を実感することが多いです。悪いなれ合いの場合もあるけど、やさしいふれあいで帳消しにする(笑)ことも多くて、それが僕のアンテナにいつも響きます。人はけっして一人では生きていけず、他人に迷惑をかけながらも、時には他人を助け励ましながら生きていくのが、本来の姿の様な気がします。

当面フィリピンで珍道中を繰り広げて行こうと思います

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