(by 塩手勝久)変革[19]危機感を持たざるを得ない仕組み?!

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DSC09331.JPGトマムタワー.JPG 昨日、北海道「トマム」での3泊出張を終えたところです。総支配人・事業責任者らが勢揃いする月1回の会議でのプレゼンからスタートし、全厨房10ケ所をチェック・・最後にフィードバックして終了という物理的にも精神的にも疲れる行程でした・・(^^;

 これで国内10地域、主だった39厨房のチェックを完了しました。7月中に終えるために急ピッチで駆け回っていた理由に、この時期は気温が上がりリスクが高まることと、取組内容の共有自体が遅れているところの目線を合わせることにありました。と同時に完成を目指していたものがあります。それが、


 ●「危機感を持たざるを得ない仕組み」です!


 前回「変革対象の多さにどう対応すべきか?」で整理した変革の8段階ステップのうち、最初の第1段階が実は最も重要なのです。取組(変革)が遅れているところは「危機感を持っていない」「取組を軽んじている」ことが原因だからです。

 そのためにやるべきことは、


■第1段階の「危機意識を高める」こと

 ●現場に今どれだけリスクがあるかを可視可(数値等)して示します!
  ※同時に、誰の責任でそうなっているのかを全社に開示する(経営方針の浸透)

  最初の段階で調理スタッフとともに、数値化の仕組み作りに時間をかけ、「調理場の安全レベル」を数値化することをほぼ完成させました。それをグループ内に一気広めて、全ての調理場を数値評価をしていったのです。


■数値評価は、危機感を持たざるを得ない

  ここで、全社に開示する方法が最も重要で、

 ●グループ全社員へ、「ランキング結果」をオープンにします!
  ※総支配人・事業責任者・調理責任者の名前付き

  と公言してきました。こうなると、グループ内で変革が遅れているところはどこで、誰の責任でそうなっているのか?が明らかになります。これはやられる方は正直きついです。しかし、やる方もやる以上は徹底してやる!と覚悟を決めて戦いに臨むという姿勢が欠かせません。精神的なタフさを要求される作業ですが、ここを踏ん張れるかどうかが変革が進むかどうかの重要な局面なのです。


■「ランキング評価」は、活動を加速させる

 「ランキング評価」という手法は、社内研修でもゲーム性を持たせ競争意識を高める方法として効果的であることを実感してきているので、結果はある程度想定していました。

 まだ最初のランキング発表前ですが、取組が遅れているところへは途中経過をどんどん開示していくことで、急激に変革が進んで行っています。想像以上の加速状態に突入しています (^^;


 ここまでの主要な流れをまとめると


■変革推進への主要なプロセス
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 [1]公平感のある数値評価の仕組み作り
    ↓
 [2]数値評価内容の共有 
    ↓
 [3]数値評価の実行
    ↓
 [4]数値評価をランキングとして開示
    ↓
 [5]変革の加速(8段階ステップに乗せる)
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 予定より時間がかかったのは[1]でしたが、その甲斐あってその後のプロセスはスムーズに進んでいます。
 
 次は、変革の活動の維持とレベルアップための改善が課題です。


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  塩手勝久  (株)星野リゾート
  環境マネジメント/HACCP担当
   zero@hoshinoresort.com
 「星野リゾートの環境への取組み
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