(by Toshi) 東南アジアと論理思考する

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(by Toshi) きのう、おとといと、東南アジア9カ国+日本からの参加者をメンバーとする論理思考のワークショップをやっていました。これがなかなかおもしろかったので、ここに少し紹介したいと思います。

参加者はIATSSフォーラムという研修機関に集まり55日間のプログラムを共にするASEANと日本の若手プロフェッショナルたち。首相スタッフ、地雷除去プロジェクトメンバー、インドネシアの家具マーケッター、ネットメディアの国際部門長などなど。というと、ごつい顔を想像するかもしれませんが、明るく若々しいメンバーたちです。そして女性が多い。

おもしろく、かつ難しかったのは、まず、ここまで多様なメンバーで、どういう題材を使ってクラスをやるかということ。論理思考では、前提が違えば結論も違ってしまいます。それぞれが違う前提を持ってる可能性があり、それが混乱の元になるおそれがある。でも、そこがおもしろいところでもある。

もう一つ僕にとっておもしろかったのは、このワークショップに「仲間意識を高める」という目的もあったことです。お互いに踏み込んで話を出来る関係にまでなる素地をつくる。考える力をつけることとこれと、同時にやるというのでおもしろさが増していました。

とりわけみんなの仲間意識と集中力がぐっと高まったのは、各自が自分の持っている説得課題を持って来て、グループ単位で考え始めた時。たとえばアメリカに留学するというシングルファーザーの課題。連れて行く息子の面倒を見てもらうために自分の妹を連れて行きたい。でも普通ならビザは下りない。ましてや東南アジアの国に対しては厳しい。そこをどういうロジックで説得するか。

論理思考の楽しさ?を感じたのも、この、自前説得課題でした。「新しい、ちょっと高い時計が買いたいので、妻を説得しなくては」。ロジックを考えた後、グループでロールプレイをやってもらったのですが、演技があまりにうまくてみんな笑い転げていました。本気になりすぎてシナリオになかったことを妻役が思いついてしまい、説得に失敗したチームも。論理の構造の欠陥が露呈して大爆笑になったのはいうまでもありません。でも、全般的に女性の切り口が鋭く、男性がたじたじになるのはアジアの共通点?

でも、最初からうまく行っていたことばかりではありません。たとえば課題を事前に出してもらったところ、もっともっと考えて欲しいなあというレベル。そこで事務局からプッシュしてもらって、再提出してもらったなんてのもありました。

また、最初はほとんど発言できない人もいたので、グループ・ディスカッションをまわって、その人たちに話を振ったり、よく話せているメンバーにサポートを求めていたりしました。そのうち、そういう人たちが後でグループの代表としてプレゼンに出てきて、手がぷるぷる震えながらも、がんばっていました。

そして二日間の最後、ぜひこれはやりたいと思っていた演習が「世界の各地から、それぞれのよいものを持ち寄るとしたら、自分のところには何がある?」というもの。この答えとしては「天然資源」とか「富士山」といったものではなく、「考えてみるとこれはうちの強みだ」というものを期待しています。たとえば日本について、日本人の「極める」姿勢は誇りであり、世界との共創に持ち寄って貢献できるものだとか。

印象的だったのはフィリピンについて出ていた「楽天的であること」と、ベトナムの「stability」。台風が来てあらゆるものがなくなってしまっても楽天的であれるとか、長いこと戦ってきて、不安定な状態を経験してきて、だからstability=安定の価値をよく知っていると。この「持ち寄れるもの」については、もっと時間をかけて話していくと、いろいろな発見ができるだろうと思います。

クラスが終わると、みんな次々と買ったばかりのデジカメを出してきて記念撮影 。これでいったんお別れですが、うまくすると彼らが東京に来る時に、会えるかもしれません。その時は未来図のメンバーと何か出来るといいなあと思っています。

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