(by paco) 不登校児の卒業と進学

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(by paco)うちの娘pollyがあんまり学校にいっていないという話は以前からときどき書いているのですが(たとえばこちら)、pollyも、「お隣のブログ」のマリオ君と同じく、この春卒業しました。マリオ君は中学校ですが、pollyは小学校です。

1年?5年までは、登校率60%という感じだったのですが、6年生になってついに完全に不登校になりました。理由はいくつかあるのですが、いちばん大きいのが、人間関係。子どもの数が少なくなっていることもあるのですが、昨日仲良かった子が、翌朝になると友だちではなくなっているということがしょっちゅうある感じになってきて、pollyは感受性が強いタイプなので、そのたびに泣いたり怒ったり。心乱されて、勉強どころではないし、ねられなかったりということが多くなってきて、これではいっても仕方がないねということにしました。

確かに友だちとケンカしたり、いいこともやなこともある年齢なんですが、度を超えてまでやることではないと思うし、同じ状況でもわりと平気に対応できる子と、がっつり受け止めて心が乱れる子がいて、後者の子は無理にいくとやっぱり精神的にきつすぎると思うわけです。

それに加えて、学校の勉強がいささかかったるというか、時間効率が悪くなってきたこともあります。4年生ぐらいまでは、自分で学ぶ力も弱かったし、多少効率が悪くても、いっていることで学べるならそれもいいかなという感じでした。それに体験的に学ぶことや実験や社会に出て行くことも多く、それはそれで貴重な体験でした。それが、5?6年になると、「お勉強」として学ぶことが増えて、だったら教えてもらうより自分で学んだ方が早そうじゃない、という感じになってきました。僕も妻も、それなりに受験世代なので、お勉強するときの効率的なやり方はわかっているので、学校の効率の悪さが目立つのですね。それでも楽しい授業ならいいのですが、学ぶ時間そのものが、pollyにとってかったるいと感じているようなので、いく意味がなくなってしまいました。やはり学校は平均値にあわせようとするので、効率は悪いのです。それを上回るおもしろさや演出があればいいのですが、そこに工夫をする先生に当たるかどうかは、運の問題です。ちなみにpollyの担任はベテランの女性教師で、決して悪くはなかったのですが、満足はできなかったと言うことだと思います。

それで、6年生の運動会前に話をしに行き、たぶんこの先学校には来ないから、ということにして、すっかりやめてしまいました。

その後、勉強は「じゃあ、通信教育でもやってみる?」ということで、定番の進研ゼミをお試ししてみたのですが、これがけっこうよくできていて、教科書を一通りやるなら、これで十分。教え方(テキスト)が自習用によくこなれているし、Step by Stepの刻みがうまくできているので(途中、急にJump Upしない)、無理なく中級程度まで進むことができます。RIKAや社会もよくできているし、補助教材の英語は、おそらくALC(英語教育の専門会社)のOEMかと思われるCD-ROMが来て、これも楽しく学べるようになっています(かなりよくできている感じ)。

進研ゼミでカバーできないのは、体育と、理科の実験のみという感じかな。社会科見学は、旅行にいくときにときにちょっと気をつければカバーできるし、NHK教育TVの番組からおもしろそうなものだけピックアップすれば、興味も広がります。ちなみに旅行のときには、「歴史シリーズ」とかいって、六兼屋の近くの古墳や竪穴式住居を見に行ったり、各地の史跡にちょっと酔ってみたりということをしてみた、という感じで、特に巡ってみたわけではありません。大事なことは「社会科見学でいくところをなぞる」のではなく、「教科書にあるようなものが、実際に存在している」ということを実感できることだと思います。

通信教育は、自発的にやるものなの?という疑問もあると思いますが、pollyに関しては、自分でやっています。特にやれともいっていないし、毎月教材が来ると、カレンダーがついてきて、勉強スケジュールを立てるように書いたガイダンスが入っているので、それを参考に自分で計画を立てているようです。このあたりはO型っぽいところが功を奏している、という感じでしょうか。モチベーションとしては、「学校の友達もやっているし」ということがありそうですが、「まあこのぐらいやっといてもいいんじゃないかな」という部分と、あんまり得意じゃない算数や漢字を除いて、「新しい知識を学ぶこと自体が楽しい」という「本を読む感覚」でやっています。算数は僕の方で「算数ができないと困るんだよ」というのをしょっちゅう提示しているので、それがモチベーションになっているようですね。たとえば、pollyはケーキを作るのが好きなんですが、ケーキを作るには割合の計算が不可欠です。レシピが16センチの型を使うようになっていて、うちの方が18センチなら、材料を比例計算して増やさなければならない。これをいちいち親に頼っている限り、ケーキを作ったことにならないとわかっているので、必死に覚えました。今は正負の数をやってますが、これは借金の話を例にして、pollyが借金まみれになってしまう要に話を持っていくと、「ちゃんと勉強しないと損する」と実感するようです。たぶん、中学ぐらいまでの勉強で、社会に出てもいちばん使えるのが算数/数学だと僕は思います。算数なんかやってなんになるの?という疑問にちゃんと答えられないおとなのほうが問題です。

で、進研ゼミで教科書をカバーしつつ、ふだんの生活は、毎日ダンススタジオに通って楽しんでいる、というより修行に近い状態なので、かなりアクティブ。7days a week、毎日3時間は踊ってくるので、すっかり健康になりました。

人間関係の方も、ここで学べることがたくさんあり、春にスタジオの友だち同士でチームを組んでイベントに出たときには、練習計画をたて、メールでやりとりしたりして決めたり、練習場所をの予約を自分で電話して決めたりとプロジェクトマネジメントしてました。みんなそれぞれ忙しいし、先生がいるわけではないし、その結果、振り付けも衣装も、友だち同士しょっちゅう言い争いになります。それをどうやって解決し、合意を取り付けるか、期日の決まったイベントに向けて、メールと電話でやり合い、ときに泣いたり、起こったりしてましたが、なんとかこれを乗り切って成功させたのは、我が子ながらたいしたものです。ちなみにこのときのチームはpollyが小6、ほかのふたりは中1の女の子と男の子とという3人で、おねえさんお兄さんとまったく対等に、というよりリードするようにしてやり合っていたのでした。

こんな感じの6年生を終えて、せっかくだから卒業式だけは出ようということで、スタジオの合間に式の練習に3日ほど学校に行き、卒業式を迎えました。難なくこなして、証書をもらって、いやー学校から解放されたねーということで家族そろってお祝いでした。

さて中学ですが、事前に話に行き、地域、といっても引っ越したので、まったく初めての区立中学の副校長にあって、事情を話し、「不登校にします」といってきました。反応はというと、びっくりするぐらいあっさりしたもので、「それもいいですね」という感じで「来たくなったら来てください」「制服は標準服なので、着なくてもいいんですが、ほかの生徒がなんというかまでは管理できないので」ということでした(pollyは制服がキライ)。高校受験の話もちょっと聞いたのですが、不登校で成績(内申)がつかなくても、事情を書き、テストで結果を出せば、都立も私立も、問題なく合格できるということだったので、ほっとしています。いい時代になりました。

ということで、こんな感じの春を迎えている中学生もいます、というお話でした。今の時代は、かなりキャパが広がっているので、お子さんがいる方、無理をさせないように、オーダーメイドの選択肢を探してあげてください。

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コメント(4)

私も勉強が苦手ではなかったので、学校の授業はあまり気にせず自分のペースで(自然に)やっていたことを思い出しながら読ませていただきました。
進研ゼミも懐かしいですね。^^私の場合はテスト前にまとめてやる感じでしたが・・

最近の教育環境はキャパも広がっているというのは「子育て、特に教育」にまだ見ぬ不安を抱く私にとって良いニュースです。
もちろんpacoさんのように、自分の子どもとその可能性をきちんと受け止め、大切なことはフォローするという親の力あってのことではありますが・・・

まずは自分自身が「ちゃんと生きていく」こと、そしてその経験を子どもたちに提供すること。
これは将来の私自身のチャレンジ、希望、ワクワクに転換していけそうです。

うちの子と そっくり ダンスの所が違うのですが。

でもこれでいいのかと不安に感じている父親の私です。

人間関係ってこんなものでしょうか。
自分自身も娘にえらそうに言える人間関係ではないのですが。

我が家の子供、小学校3年生から不登校で、この春通信制の高校卒業し、今、郵便局のバイトしながら中国拳法にこっています。不登校でトラブルの原因は、「学校に行かなければならない」という親の価値観だと思います。学校に行かないことを認めてあげて、居場所を作ってあげられると、子供が安心して成長できますが、そうでないと、子供が行き詰まって、家庭内暴力を引き起こしたりするようです。
我が家は、不安でしたが、見守ってやることで、今ではかなり元気になりました。pacoさんの対応はいいですね。

ショウコさん、ikeoさん、tomさん、コメントありがとう!
不登校というと、ふつうは「学校に行かなくてだいじょうぶ?」という、親と周囲のおとなの心配が先に立ちますが、僕らの場合は「学校はいいこともあるが、害も同じぐらいある」という考えなので、学校に行くこと自体はとてもニュートラルでした。親がニュートラルだと、先生も「学校に来た方がいいですよ」というようなことは言わなくなります。親が心配そうにしていると、先生は「やっぱり来た方がいいですよ」という顔をするので、親はかえって迷ってしまうのです。
子どもが今は行かないほうがいいと判断するなら、期間を区切るとか、学校に変るものを用意するなどした上で、あとは迷わずきっぱりと学校から離れた方がいいと思います。学校が、その子の人生を保証してくれるということはないのです。

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