(by Toshi)  WBC日本優勝!印象に残ったこと

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(by Toshi)  WBCで日本優勝! おめでとう?! 後になるほど「らしさ」が出てきてよかったですねー。

街頭インタビューで「印象に残ったシーンは?」という質問をしていましたが、僕が印象に残ったのは、次のシーン。

ずっと不振だった福留が、準決勝の大事なところで代打に出てきてホームランを打ったこと。

アメリカ戦の疑惑の判定手続きに関して王監督がインタビューで言った「野球発祥の地でこういうことがあってはならない」という言葉。すばらしい説得のアプローチだと思います。

準決勝で絶対の安定感を持って投げ続けた上原のピッチング。これには「自在」(自らに在り)を感じました。

決勝で1点差に詰め寄られた時、イチローのヒットでセカンドからホームまで一気に帰ってきた川崎がやった絶妙のベースタッチ。

と、振り返ってみると、自分の価値観が反映されていますね:-)。福留のホームランで「やった!」と思ったのは、とりわけ彼がそれまで不振だったからです。調子がいい人が打つ以上にうれしかった。前に致命的なミスをした今江が大事なところで打ったのも同じ理由でうれしかった。また、そういう起用をして、しかも結果につなげている采配がいいなあと思った。自分もそういうマネジメントをしたいですね。

王監督の言葉がいいなあと思ったのは、相手の理念や誇りに訴えていることです。相手を否定したりけなすのではなかった。論理思考blogでちょうど説得事例を連載していますが、この発言はきっと、後で効いてくると思います。いい形で。

上原のピッチングは、もちろん結果という意味でよかったのだけど、印象に残ったのは、全力を出しながら大舞台で力んでいないなあということでした。オリンピックやワールドカップなどの大舞台に立つと緊張して力を出せないと日本人選手についてよく言われます。でも、日本的精神にある「無」とか「自然」「自在」の感覚を持てれば、ここは日本人の強みになるはずだと常々思っています。それは「さめている」とか「枯れている」ということではありません。心はものすごく熱くなっていながら、しなやかに頭と体を動かせるという状態。これを可能にするのは、悟りですね(^_^)...というのは冗談で、自分のやっていること(仕事でもスポーツでも)をとことん知ることと、開き直って正面からぶつかる体験を何度もすること、じゃないかと思っています。

川崎のベースタッチはキューバのキャッチャーのブロックをかいくぐるために、普通とは反対の手を使っていました。これには「技だなあ」と感じた。あのスピード、あのぎりぎりの状況で、あんな技が出る。サッカーのロナウジーニョの技もすごいと思いますが、そういうクリエイティブな技とは違う。ブロックに正面からぶつかったらパワーで負けるのを、高度な技を確実に成功させるという感じ。常々、日本男子バレーがそういうところを強化したら勝てるんじゃないの、と思っているところ。まあ実際に勝てるかどうかはわからないけど、日本人の活路が見える道ではないかなと思います:-)。

それに関連して、今回、特に最後の方でいいなあと思ったのは、「スモール・ベースボール」という日本の強みが出る戦略が実行されていたこと。オリンピックでは勝てなくて、今回、勝てたことには、「戦略があって、それが実行されていた」ことがあったと思います。オリンピックはどうも、根性論ばかりで戦略がなかった。今回はメンバーが戦略を反映していたし、采配もプレーも準決勝以降は戦略がくっきり見えていた。

で、これがこのblogのテーマ「共創」とどう関係あるかというと、ま、単にうれしかったこと、書きたかったことがあったから書いたというのが正直なところ(^_^)。でも、「らしさ」を日本であれ、個人であれ、発揮できると、共創が起きる可能性は上がる、とは言えるかな。

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