(by 中澤数人) 「地大豆カフェ」にて

| コメント(3) | トラックバック(0)

(by 中澤数人)

 先週の土曜日に、国分寺のカフェスローで行われた「地大豆カフェ」に参加しました。日本各地に伝わる在来種の大豆をテーマに、それに関わる人(農家、卸業者、販売者、豆腐や納豆などの加工業者、NPO)が集まって、トークあり、音楽ライブあり、お豆腐の食べ比べあり、と楽しいイベントで、100人近くの参加者が集まり大盛況でした。

 そこで聞いた話で驚いたのが、日本には300種類以上の大豆があるということ。大豆というと肌色をした、よく豆まきのときに見かける大豆を思い浮かべてしまいますが、それだけではないんですね。「地大豆カフェ」で、試食したお豆腐にも、小糸在来(千葉県君津市)、白州青大豆(山梨県白州町)、青山在来(埼玉県小川町)など、いろいろな種類の大豆が使われていて、それぞれ味が違いました。

 もともと在来種は、それぞれの土地・家庭で普通に作られてきたもの。その土地の気候風土に適しているので、栽培しやすいそうです。また、面白いことに、各家庭の使い道に合った野菜や穀物があったといいます。例えば「糠漬け用」に胴が太くて短い大根とか。その形は、それぞれの家庭で使いやすいベストなものだったと思います。今から考えると、それってものすごくカスタマイズされていて、贅沢なことのように思えます。そしてその種は、家々で代々受け継がれ、家宝といってもいいくらい大切にされたそうです。

 しかしご存知の通り、工業化の流れの中で、大豆は均質である方が扱いやすく、また出来た製品の品質も安定するため、今は在来種ではなく、いわゆる「F1」と呼ばれる、種苗会社が品種改良を行った種から育てられたものがほとんどです。「F1」自体は、品質もよく安定して生産できるというメリットがあります。(しかし、「F1」の作物から取れた種(「F2」と呼ばれる)は、メンデルの法則に従い、品質が安定せず、使い物になりません。そのため農家は「F1」の種を種苗会社から買い続けるしかないそうです。)

 そういう背景もあり、在来種はどんどん廃れていったのですが、在来種が持つ多様性は、すごく魅力的に思えます。一口に大豆といっても、見た目も味も違うのですから、色々と「使い分け」というか「食べ分け」をしたいですよね。まあ、大豆はなかなか料理する機会がないですが・・・。今度、色々な大豆で納豆でも作ろうかと思います(笑)。

 今までは豊かさを求めて、一つのものを規模拡大(均質化)していく方向にずっと進んできましたが、ここらで、足元にある、ローカルで個性的なものをもう一度見直してみることが大切のような気がしています。

 さてさて、今年群馬では何が見つかるか、楽しみです。群馬の地大豆など、もしご存知の方がいらっしゃれば、ぜひ教えてくださいね!

中澤数人【e-mail : nkazuto3@yahoo.co.jp】

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://w0.chieichiba.net/mt/mt-tb.cgi/105

コメント(3)

地大豆カフェ、参加されたんですね。私も気になっていたのですが、ちょうど家の引越しで仕方なくあきらめたのでした。
納豆って簡単に作れるのかな?豆腐作りも一度やってみたいですねぇ。

お返事が遅くなりました。。。地大豆カフェ、すごい人でしたよ。特に若い女性が多かったです。
詳しくは、↓
http://www.toziba.net/tnc_project/tnc_project_top.html

次回、4月1日の「半農半X」も面白そうですね。

納豆は、ほんとに簡単に作れます。煮上がった大豆に納豆菌をふりかけ、40度くらいの温度を保ちながら1日置いておけば、出来上がり。いい大豆が手に入ったら、ぜひお試しを?。

あ、次回は「半農半X」なんですか。この方の本を最近読みましたが、私がやりたかったことがうまく言葉になっていて、とても気になっていました。でもこの日は珍しく既に予定が..残念。

納豆づくりも面白そうですねぇ。やりたいことがたくさんあって困ってしまいます(^^;

コメントする