(by 塩手勝久)?変革[2]?キャリアリセットを決意

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 今回は、星野リゾートへ1999年9月に転職するまでの部分です。 「変革」という仕事をうまく進めるためには、自分のモチベーション管理がとても重要であると思っています。私の場合は転職という機会で、自分を崖っぷちに追い込み逃げ場がない状態を意図せず作ってしまいました。

 結果として常に「逃げ場のない危機感」を背負いました。そうなること自体、想定範囲の甘さを露呈していますね・・・しかし、入社後の精神的な葛藤を乗り越ていく時に、この「危機感」 はモチベーションの維持にとても効いたというのが本音です。

 そうなった理由は、キャリアリセットしての転職だったからです。今回はこの部分「キャリアリセット決意」を整理し、入社前のプロローグ部分を終えます。


■キャリアリセットを決意

 前回に、研究職の延長での転職マーケットがないということを述べました。これは、研究職にこだわるなら転職はできないということでもあったのです。しかし、この時の私は会社への忠誠心が薄れ、すでに環境を仕事にしたいという想いが日々強まっていました。

 とすると、次はどうやって環境という仕事を獲得したらよいのか?ということでした。私はまず自分の強み・弱みを整理してみました。研究職時代に得ていたスキルは一体なにか?

 強み:新規の製品開発というプロセスを通して、新規のプロジェクトを管理するスキルを身に付けていた
 弱み:環境関係の仕事の経験がない

 実際環境に関わる仕事は、企業だけでなくNPOまで幅広く、様々な分野があります。しかし、その時確かなことだと感じたのはとても変化が激しい分野であるということでした。それは、私は学生時代、「フロンガスをオゾン層破壊しない代替フロへ転換させる」という研究をしていたのですが、このころには代替フロンは地球温暖化物質に指定され、代替フロンは使用禁止物質となっていたからです。

 このことから、環境という分野はある時に得られた情報で大きく舵取りを変えざるを得ない、常に変化に対応し続けねばならない分野ではないかと感じていました。とすれば、環境関係の仕事の経験がないことは大して弱みにならず、新規のプロジェクトを管理するスキルを強みとしてアピールできると確信しつつありました。

 この確信(過信?)によって、キャリアをリセットして環境という分野の仕事をなんとしてでも獲得しよう、そしてそれはやりとげることが絶対できる!と気持ちを固めたのでした。


■転職は自己投資という選択

 そして、転職へ向けて行動をはじめました。しかし実際のところ、環境という仕事を獲得することの難しさを行動しはじめて痛感したのでした。そもそも募集がないのですから・・

 そのため、人材登録会社へ登録して急いで転職ということを一旦あきらめ、気長に待ちながら今の研究業務で強みのスキルに磨きをかけることに気持ちを切り替えていきました。そうこうするちに、時折募集案件の話が来るようになりました。ただ、自分が投資するだけの決意ができる業務内容のものはなかなかないのです。

 私のこだわりは、「企業というパワーを使って、個人単独のがんばりだけではできない環境負荷低減を進め、社会に貢献する」というものでした。そのため、その将来像を描けない内容のものは断ることを続けていました。

 半年ぐらい経ったころに、星野リゾートという老舗のリゾート会社が環境責任者を募集しているという情報が届きました。リゾートやホテルという業界は全く未知の世界でした・・・正直悩みました。しかし、もう一つ私の重視していた「風通しのよい社風」があることを現社長の星野佳路と会った時に確信できたことで、新らしい世界へ踏み込む決意を固めました。その時の会社での風通しの悪さ(縦割り組織)にはもう辟易としていたからです。

 最終面談も終え、いよいよ給与提示を受けたのですが、年収が3割以上も減るというものでした・・ 金額にして年間200万だったので、自分も改めてこの決意の重要性を感じたものです。 結婚もすでにしていたので、家内の理解も不可欠だったし、お金のかかる車という趣味を一旦諦める決意も必要だったので(笑)

 環境責任者という経験ができるこのチャンスは年間200万ぐらいの価値は十分にある!と自分自身納得し周囲を説得し、転職という自己投資の選択を決めたのです。

 いよいよ、1999年9月中旬に星野リゾートへ入社しました。

 次回は、「環境マネジメントという仕事」に続きます。

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  塩手勝久  (株)星野リゾート
    環境マネジメント担当
   zero@hoshinoresort.com
 「星野リゾートの環境への取組み
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