(by paco)横浜トリエンナーレに行ってきました

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(by paco)ごぶさたになってしまいました。本を書いたり、愛娘のダンスイベントに付き合っていたりしたら、すっかり書く習慣を崩してしまって。とりあえず、復活します。

横浜トリエンナーレに行ってきました。トリエンナーレというのは、イタリア語で3年ごとのお祭りという意味らしいのですが、今回は第2回、前回は2001年。あれ?引き算が合わないじゃん。

本来なら「トリ」にあたる2004年、会場がとれなかったんだそうで。ギャグにもならん。

とはいえ、今回のトリエンナーレ、なかなか盛況で、9月からの開催期間中、15万人が訪れたそうです。昨日も平日、12月の寒い時期、にもかかわらず、人が絶えず、人気のほどがわかりました。何しろ、山下埠頭のいちばん海側の倉庫を使っての展示なので、めっぽう寒いところで見なければならないのです。

展示はというと、全体的にいうと、「力の入った、美術系高校の文化祭」という感じかなあ、アートといいつつ、まあ力が抜けているというか、実験的な要素が強くて、空回りしているもの、ほんとに力が抜けている感じのもの、などもけっこう多かった。でも、中には本当に新しいアートを感じさせる作品がいくつかあり、玉石混淆もまたこういう展示のおもしろさなのでしょう。

ちなみに、アートエキジビジョンといっても、絵画や彫刻、現代美術でもなく、デジタル映像作品やポップアート、インスタレーションが中心。いわゆる美術展と違うのは、ほとんどの作品が「時間」と「空間」の要素を含んでいることで、見るのにも時間がかかります。

作品の多くは、2×4(ツーバイフォー)で組んだ小部屋の中に、おかれていて、閉じた空間の、空間ごとが作品です。たとえば、10錠ぐらいの暗い空間の奥に縦長の映像がプロジェクターで投影されていて、そこに男モナリザ、という雰囲気で、バストアップの外国人の、べつにイケ面でもない男性の肖像写真(ちょっと絵画的)が移っています。でも、これが映像で、瞬きもするし、ときどき顔の向きを変える。でもほとんど動かず、全体として肖像絵画になっている。ハイビジョン映像なので、皮膚や目の細部までよく見えて、写実的なんだけれど、空間の中に身を置くと、絵画的。動く肖像画、という見方もできるし、人間の存在感を表現した作品ということもできる。ただ人の顔なのに、数分間、じっと見つめてしまうのは、映像以外、空間の中にないからかもしれません。

倉庫という場所柄、古コンテナを使った作品もあり、コンテナ内部に同じぬいぐるみをたくさん置き、5センチほどの小さなのぞき穴をたくさん開けて、外から内部のぬいぐるみを覗くという作品も。覗く穴によって、見える数や表情が変わり、ひとつのぬいぐるみを結果として隅々じっくり見ているような感覚になります。複製が容易な時代の中で、あえて同じ物をたくさん置き、覗くという好奇心をそそる仕掛けによって、ひとつの作品をじっくり見せるという仕掛けで、ある意味、モノと見せ方の両方がアーティストの力量になっているのでしょう。

小さな体育館ほどの暗黒の巨大空間の中に、地割れした湖底のようなジオラマをつくり、真っ暗にして、スポットライトを連続的に動かして少しずつ作品を見せていく、という作品もありました。観客は体育館の上の段のような高い位置から、スポットライトやレーザー光で部分的に照らされた作品を見ていくのですが、ずっと高らかなカンツォーネが流れ、ちょっと宗教的な気分にさせられつつ、ダイナミックに動くスポットライトが何を照らすのか、好奇心をそそられているうちに、15分ワンセットの時間があっという間にたってしまい、結局2セットみました(時間は完全にループしている)。

「インスタレーションとは、そもそも「設置」を意味する言葉ですが、現代美術においては、1960年代以降、モノや素材を配置することで空間を異化し、空間自体の意味作用を前景化する企てとしてあらわれました。
鑑賞者が空間に包まれるため、絵画や彫刻と比べて作品と鑑賞者の精神的/体感的な相互関係が強く、五感にわたる表現形式としてさまざまな可能性が試みられています。鑑賞者が作家の精神性をより深く理解でき、また鑑賞者の新たな感受性や感覚を引き出すことも狙いとする作品の表現形式と言えます。 」

ということみたいですね。難解な抽象的になりすぎた現代アートに代わって、楽しめるけれど、作品性も高い、というインスタレーションが増えてきた気がします。

さて、上の写真は、左が会場に行くまでの埠頭に設置された旗の作品と海越しのみなとみらいの夕景、右は向こう岸、みなとみらいのクイーンズスクエアの巨大ツリーの光の演出です。パイプオルガンが鳴って、イルミネーションが踊るイベントを、1日数回やっているようです。

横浜山下、と来れば、知る人ぞ知る、ラテン車の専門店「ラテンモード」があるので、よってきたのですが、その話はまた明日。

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